2024/03/19 (火) - ブログ

基礎学力テスト【 中2 】「理科」問題分析!

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

 

碩学ゼミナール 数学・理科責任者の
川真田講師が基礎学【中2理科】の分析を書きましたので
紹介します。

 

2024年2月14日実施

中2:基礎学分析
【理科】

理科責任者 川真田渉

今年の中2理科の基礎学は少なく見積もっても、例年の1?2割増しの難しさだったと感じます。
その理由として、記述問題が多めだったこと、複数選択の選択問題が多めだったこと、物理、化学系の問題が難しかったことが挙げられます。

中1のときの基礎学理科がやさしかったために、気を抜いて十分な学習ができていなかった人には厳しかったかもしれません。

個々に問題を分析していきます。

大問1はフックの法則に関する問題でした。ここでいきなり戦意喪失してしまった人も多かったかもしれません。
難しかったと思われる点は、ばねが2種類出てきて、両方とも元のばねの長さが書かれていなかった点です。

ばねの長さとのびがごちゃ混ぜになった人がいるかもしれません。
その上ばねAののびが1.2cm、ばねBののびが0.8cmと中途半端な値であり、その上問題がばねの長さで出題されており、その長さが11.2cmとか11.6cmと半端な数字で計算間違いしやすいことなどが挙げられます。

また小問3の2はばねののび方と磁石を組み合わせた問題で、今まで基礎学ではあまりなかったパターンの問題です。
問題としてはそう難しいものではありませんが、戸惑ったかもしれません。

小問4はばねを直列につなぐ問題でした。
ばねを直列、並列につなぐ問題はよくあるので、川真田は必ず授業では教えていますが、学校で必ず教えてくれているとは限りません。

また教わっていても忘れている人がいたかもしれません。できなかった人は必ず復習しておきましょう。

 

大問2は密度に関する問題でした。大問1で戦意喪失させられ、そこに畳み掛けるようにこの問題はかなりきつかったと思います。
どこが難しいかというと、まず表の物質の密度が8つ与えられており、比較的密度の値が似ているものがあったので、物質A?Eを特定するにはある程度きちんと密度を計算するしかなく、それで時間を取られた人も多かったと思います。

ただ、そこがきちんとできれば、小問自体は密度の意味を理解していれば、それほど難しくない問題ではないかと思います。

大問3は、プレートについての問題でした。
問題としては基本的な問題です。

ただ、小問1のプレート名は覚えていなかった人がいるかもしれません。
日本付近の4つのプレートは割とよく出題されます。きちんと覚えておきましょう。

 

大問4は動物に関する問題でした。
動物に関する問題は普通、得点が稼ぎやすい問題が多いのですが、この問題は難しくないとはいえ、記述問題が2問あったこと、小問2が複数選択の選択問題であったこと、しかも、軟体動物にマイマイ(カタツムリ)のように軟体動物に肺呼吸の動物がいることを知っていないと正解できないこと、小問4は選択肢を選んだ上で、当てはまる語句を書く問題で、しかもイとエが若干迷いやすいことなどが挙げられます。

なので、案外点を落とした人も少なくなかったかと思います。

 

大問5は光の屈折に関する問題でした。
問題自体はよく出る問題ですが、直方体ガラスの屈折の問題は、苦手な生徒も多く、この作図もよく出るので、できなかった人は復習が必要です。

 

大問6は光合成、呼吸に関する問題でした。
記述問題が5問中3問と多めで意外にここで点を落とした人もいたかと思います。

記述問題は一問一答的にいつも同じパターンで答えられるものも少なくないですが、やはりその事項の本質を理解していないとピント外れなことを書いてしまうこともあるので、その実験の意味をきちんと捉えておくことは大切です。

 

大問7は飽和水蒸気量曲線についての問題でした。
この手の問題で湿度の計算が出ていないのはめずらしいですが、飽和水蒸気量曲線の見方をきちんと理解していないとできない問題で、案外できなかったかもしれません。

 

大問8は質量保存の法則に関する問題でした。
小問1の硫酸バリウムを答える問題は、中3では中和で出てくるので必須用語ですが、中2ではちゃんと覚えていない人がいたかもしれません。

また、炭酸水素ナトリウムの化学式は、昔はあまり出ませんでしたが、近年割と出題される傾向にあります。
炭酸水素ナトリウムと塩酸の化学反応式も、近年出題頻度が上がっているので、要チェックです。

小問3は複数選択の選択問題でしたが、二酸化炭素の性質を暗記していればできると思います。

 

このように今回の中2理科は難しく、他の教科で点を取れているのに理科で点を落として悔しい思いをした人も多かったと思います。
ただ、基礎学はやはりそう簡単に点は取らせてくれないことがわかったのではないでしょうか?

中3へ向けて、再度気をとり直して理科の勉強に取り組むようにしましょう。

本文は以上です。

川真田

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。