2021/04/14 (水) - ブログ

モッテンソーリ教育は「努力過程」をほめる

城東高校・徳島市立高校理数科

県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)

受験專門塾

碩学ゼミナールの衣笠です。

 

前編からの続きです

 

「モンテッソーリ教育では、人格や才能をほめない」と聞いて、理解しずらい方が

多いと思います。

児童精神科医の佐々木正美医師は、子どもをほめるより、子どもが行ったささやかな

良いことにしっかり感謝できる親であることが重要と言う趣旨のことを述べられています。

ともすれば、子どもは親に褒められたいがために、自分で望まないことを自分の本心のようにふるまってしまうという弊害が出てしまうということ

 

 

ほめるということについては、島村華子先生の「自分でできる子に育つほめ方叱り方」に

くわしく解説されています。

「ほめる」とは、「評価している側の人の主観で相手の善しあしを決めること」と定義しています

そして、ほめかたを3種類に分類しています。

  • おざなりほめ

「すごいね!」「上手!」など、中身のない表面的なほめ方

  • 人中心ほめ

「優しいね」「頭がいいね」「かわいいね」など性格・能力・外見などを

ほめる

  • プロセスほめ

「がんばって最後までやり切ったね」「失敗してもあきらめなかったね」

「いろんな方法を試したね」など、努力・過程・試行錯誤した手順を中心

にほめる

 

なんと、①おざなりほめと、②人中心ほめには4つの問題点があるとのこと

 

1.「ほめられ依存症」になる

(ほめられないと自信がもてず、外部からの承認でしか自分の価値をみいだせなくなります)

 

2.興味を失う

(ほめられるためだけに行動するようになり、せっかく楽しいと思ってい

ことにも意義を感じなくなってしまいます)

 

 

3.チャレンジ精神が低下する

(周囲からの評価が下がることを恐れ、失敗を避けるためにチャレンジすることを躊躇するようになります)

 

4.モチベーションが低下する

(いつも「上手!」と言ってもらえたら、子どもはがんばらなくてもよいと

思うようになり、努力をして何かを成し遂げることの必要性を感じなくなるのです)

 

島村先生のこの本には、ドゥェック博士とミューラー博士の有名な

「3つのほめ方の研究」も紹介されています。

 

 

認定心理士 村田芳実先生のブログから紹介します

“ほめ方”を間違うと、とんでもない結果を生んでしまうという研究結果があります。
コロンビア大学で行われた実験で、対象となった子供を3つのグループに分けて、図形を使ったテストを3回実施し、成績のほめ方の違いで子供の意識の変化を見るというものです。
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1回目のテストでは、どの子供も高い得点が取れるやさしい問題を出題しました。子供たちには実際の成績は伏せて、8割以上正解していたと伝えると同時に、次のように、グループごとにほめ方を変えました。
第1グループの子供たちには、「君は頭がいい」と付け加えました。
第2グループの子供たちには、成績を伝えるだけで、特に何も付け加えませんでした。
第3グループの子供たちには、「一生懸命がんばったから、いい点が取れた」とほめました。「頭がいい」と知能をほめられたのではなく、「努力したこと」をほめたのです。
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ほめ方を誤ると、失敗を恐れ嘘をつくようになる

次に2回目のテストを行いました。今度は、子供たちに難しい問題かやさしい問題かを選ばせるのですが、一方の問題は「1回目のテストより難しいが、チャレンジすれば何かを学ぶことができる」と伝え、もう片方の問題は「1回目と同じ程度でやさしい」と伝えました。
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すると、1回目のテストで「頭がいい」とほめられた第1グループの約65%が、やさしい問題を選んだのに対して、何もほめられなかった第2グループでは、約45%がやさしい問題を選びました。
そして、努力をほめられた第3グループは、約90%が難しい問題を選択したのです。
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この結果に対し、「頭がいいと褒められると、失敗を恐れる傾向が強くなる。上手くいかなかったら格好悪いという意識が強くなり、挑戦することを避けてしまうのです」と実験者はコメントしています。
一方で、努力をほめられたために第3グループの子供たちは、チャレンジすることを身につけたと言えるでしょう。
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続く3回目のテストでは、さらに難しい問題を出題しました。今回は、酷な話ですが、テストの点数をみんなの前で発表させました。
どれだけの子供が正直に自分の点数を言うのか、または嘘をつくかを第1グループと第2グループで比較しました。
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その結果、特に何もほめられなかった第2グループで、嘘をついて実際の点数より高い点数を言ったのは10%、「頭がいい」とほめられた第1グループでは、嘘をついた割合がなんと40%もいたのです。
格好悪い、恥ずかしいという意識が強くなった結果だと考えられます。
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正しいほめ方とは「努力したことをほめる」

そして最後に全てのグループの子供たちに、1回目と同じ程度のテストを実施しました。
­「頭がいい」とほめられた第1グループは平均20%成績を落としてしまったのに対し、努力を褒められた第3グループは平均30%も成績を伸ばしました。
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「ほめて伸ばす」と言われますが、以上のように、単にほめることが良いと考えていると、逆の効果を生んでしまう危険性があるということをお分かりいただけたでしょうか。
子供を褒める行為にもコツがあり、子供の取り組む姿勢など、その子の“努力した部分”をほめてあげることが効果的な方法と言えるでしょう。
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碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴

城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。

毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。

元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親

セミナーも手がける。

 

 

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