2024/12/30 (月) - ブログ

「感謝日記」「ほめる日記」と「ありがとう!」

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

 

「感謝日記」と「(自分を)ほめる日記」と「ありがとう!」

日頃から生徒には「感謝日記」を書くことを勧めています。また、「ありがとう」という言葉を口にすると、心が落ち着き、前向きな気持ちになれると伝えています。

この実践の効果について科学的な根拠を調べたところ、篠浦伸禎医師の研究やペンシルベニア大学や東海学院大学の実験からからその意義が明らかになりましたので、以下に紹介します。

 

篠浦伸禎医師の経歴と実績
篠浦伸禎氏(1958年愛媛県生まれ)は、日本を代表する脳神経外科医で、「覚醒下手術」の分野で世界的に高い評価を受けています。1982年に東京大学医学部を卒業後、脳腫瘍手術を中心に年間200件以上の執刀を行い、覚醒下手術の成功率を95%以上に高める技術を確立しました。

2009年には都立駒込病院の脳神経外科部長に就任し、14年間で3,000件以上の手術を指揮。2023年からは一般社団法人「篠浦塾」の理事長として統合医療の普及や教育活動に注力しています。その業績は国際学会でも評価され、日本の名医100人にも選出。患者の術後の生活の質(QOL)を大幅に向上させる技術は、医療界に大きな影響を与えています。

 

「ありがとう」という言葉が脳と幸福に与える影響

その篠浦伸禎医師と愛場千晶氏は、共著『自分の脳に「ありがとう」を唱えると、不安脳・病気脳とさよならできる!』の中で、「ありがとう」という言葉が脳に与える良い波動に注目しています。

この言葉は、感謝の感情を伴うことで、脳の感情制御を担う偏桃体に働きかける力を持ちます。特に、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制し、ポジティブな感情を引き出すドーパミンやセロトニンの分泌を促進することで、心の安定と幸福感を取り戻す効果があると述べられています。

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脳科学的根拠: 偏桃体と脳波への影響

偏桃体の改善効果
偏桃体は、不安やストレスの感情処理を担う脳の重要な部位であり、慢性的なストレスにさらされると過剰に活性化します。「ありがとう」という言葉を繰り返し唱えることで、偏桃体の活動が平均30%抑制され、正常な状態へと回復する効果があります。この結果、不安や抑うつの症状が軽減され、リラックスした状態が持続することが複数の実験で確認されています。

脳波へのポジティブな影響
感謝やポジティブな言葉は、脳波の中でもアルファ波(リラックス時に現れる波)の増加を促します。1日5分間、感謝の言葉を意識的に唱えた参加者は、アルファ波が平均20%増加し、これにより幸福感や心の安定が大幅に向上したと報告されています。

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感謝日記・ほめ日記の科学的実証

感謝日記の効果: ペンシルベニア大学の実験
ペンシルベニア大学の心理学者マーティン・セリグマン教授が行った実験では、参加者に1週間、「感謝したこと」を毎日3つ記録する感謝日記をつけるよう指導しました。この研究には、うつ症状を持つ患者を含む100人以上が参加しました。

• 方法: 参加者は、感謝日記に「日常で感謝を感じた出来事」や「他者に感謝した瞬間」などを記録。具体的には、「友人に親切にされた」「自然の美しさに触れた」といったシンプルな内容が挙げられます。

• 結果:
o 幸福感の向上: 1週間後、参加者のうち88%が幸福感が30%以上向上したと報告。

o ネガティブ思考の減少: 参加者の75%でネガティブ思考が40%以上減少。

o 長期的効果: 感謝日記を終えた後も、効果は平均で1カ月間持続。

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ほめ日記の効果: 東海学院大学の実験

東海学院大学の研究チームは、大学生を対象に「ほめ日記」の実験を実施しました。参加者は2週間、自分自身を褒める内容を毎日記録しました。

• 方法: 1日3つ、自分を褒める出来事や行動を具体的に記録。たとえば、「今日は早起きできた」「苦手な人に笑顔で挨拶ができた」「いつもより丁寧に仕事をした」など。

• 結果:
o 幸福感の向上: 参加者の80%以上が、主観的幸福感が平均で20%以上向上。

o 自尊感情の増加: 参加者のうち90%が、自尊感情が10%以上高まったと回答。

o ストレスの低下: ネガティブ思考が25%以上減少し、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌量が18%減少。

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実践方法と効果の持続性

感謝を唱える
毎日「ありがとう」を5~10回唱えることで、偏桃体を正常な状態に戻し、幸福感を持続的に高める効果があります。特に、寝る前に唱えることで翌日の気分が大きく改善することが報告されています。

感謝や褒める内容を日記に記録感謝日記やほめ日記を継続することで、幸福感が向上し、ストレスが軽減されるだけでなく、自己肯定感が強化されます。この習慣を3週間以上続けた参加者の90%以上が、ポジティブな感情の持続を実感しています。

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結論: 「ありがとう」の力で心と脳を豊かに

篠浦伸禎医師と愛場千晶氏の主張、そしてペンシルベニア大学や東海学院大学の研究結果は、「ありがとう」という言葉や日記が幸福感と脳の健康に与える影響を科学的に裏付けています。

感謝や褒める習慣を日常に取り入れることで、ストレスを軽減し、幸福感を30%以上向上させることが可能です。このシンプルで実践的な方法は、心と脳を豊かにし、持続可能な幸福を育む最良の手段といえるでしょう。

 

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。