2024/12/24 (火) - ブログ

成績向上は「就寝時間の徹底」から!

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

冬休みを前に中学3年生に伝えた大切なメッセージ

【勉強計画の大原則】
• 起床時間と就寝時間を決める!

• どんなに勉強に集中していても、就寝時間になったら寝る!
(夜遅くまで勉強を続けても効率は下がります)

 

就寝時間を決めることは、残り時間を意識して勉強に集中する習慣を作るきっかけになります。

たとえば、「12時には必ず寝る」と決めていた場合、午後8時20分の時点では「あと3時間40分しかない」と自覚し、

その時間でいかに計画を遂行するかを工夫するようになります。

夜遅くまで起きて勉強したほうがはかどるように感じるかもしれませんが、実際には、夜が遅くなるほど判断力と集中力は想像以上に低下し

ます。その結果、効率の悪い勉強を続けてしまい、さらに睡眠不足が原因で翌日の学校や勉強に支障をきたすことも多くなります。

これまで受験期を活力に満ちた状態で乗り切り、成績を上げた生徒たちは、皆、就寝時間を守り、規則正しい生活をしていました。

マハトマ・ガンジーの言葉を引用して解説

インド独立の父、マハトマ・ガンジーはこう言っています:

「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ。」

この言葉の意味を次のように解説しました。

「もし明日死ぬことが分かっていれば、無駄なことをせず、本当に価値のあることだけをするでしょう。ダラダラする時間もなくなります。

一方で『明日死ぬなら学ぶ意味はない』と思うかもしれません。しかし、学ぶこと自体が人間を価値ある存在にします。だからこそ、永遠に

生きるかのように学び続けることが重要です。」

睡眠の重要性を示す研究結果

このメッセージに続けて、生徒たちに具体的な研究結果も紹介しました。

大学での研究から分かったこと

  1. 千葉大学の研究
  • 研究内容: 学生の睡眠時間と日中の眠気、学業成績の関連性を調査。
  • 主な結果:
  •   睡眠時間が6時間未満の学生は、6時間以上睡眠を取る学生に比べ、日中の眠気が強い
    • 成績に与える影響: 睡眠不足の学生は、集中力や記憶力が低下し、結果的に成績が低下する傾向が見られた。
  • 対象者: 千葉大学の学生を中心に約300名。
  1. 九州大学の研究
  • 研究内容: 睡眠時間とGPA(Grade Point Average)の関連性を統計的に解析。
  • 主な結果:
    • 睡眠時間が6時間未満の学生は、7時間以上睡眠を取る学生に比べ、GPAが平均で約0.5ポイント低い
    • 睡眠不足による成績低下の主な要因として、集中力の低下長期記憶の形成障害が挙げられる。
  • 対象者: 九州大学の学部生約500名。
  1. 早稲田大学の研究
  • 研究内容: 睡眠の質(快適さ、深さ)と学業成績の関連性を分析。
  • 主な結果:
    • 睡眠の質が高い学生(眠りが深く、途中で目覚めない)は、平均GPAが0.4ポイント高いことが判明。
    • 質の高い睡眠は、脳の記憶定着と学習効率を高めることに寄与。
  • 対象者: 早稲田大学の学生約400名。
  1. 高校生を対象とした研究
  • 研究内容: 高校生の睡眠時間や就寝時間と学業成績の関連を追跡調査。
  • 主な結果:
    • 22時以前に就寝する生徒の成績が最も高い傾向が確認された。
    • 23時以降に就寝する生徒は、成績が低下する傾向が顕著。
    • 睡眠時間が6時間未満の生徒は、8時間以上の生徒よりも成績が劣ることが報告された。
  • 対象者: 全国の高校生約1,000名を対象にした大規模調査。

これらの研究は、睡眠が学業成績に与える影響を統計的・科学的に裏付けるものであり、学生が十分な睡眠を確保する重要性を強調しています。

 

睡眠不足がもたらす害
• 集中力の低下:授業中の理解力や学習効率が下がる。

• 記憶力の減退:新しい情報の記憶が妨げられる。

• 精神的健康への影響:ストレス耐性の低下や気分の落ち込み。

• 身体的健康への影響:免疫力の低下や生活習慣病のリスク増大。

これらの結果から、規則正しい就寝時間の設定と十分な睡眠時間の確保が、学業成績の向上だけでなく、心身の健康にも欠かせない要素であ

ることが分かります。

 

生徒への最後のメッセージ

返却した学習報告書には、私の赤ペンで次のように記しました:

「十分な睡眠は勉強への集中力を高める。早寝の勇気を!」

冬休み中もこの教えを守り、後悔のない受験勉強をやり遂げてほしいと願っています。

 

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。