城東・城南・城ノ内・徳島北高校に逆転合格する「社会科勉強法」第4回は、「地理」の勉強法の続きで
す。地理の勉強方法が難しい理由は、前回紹介したように歴史と同じ勉強をしてもそれがそのまま得点
に結びつかない点にあります。
以前、勤務していた塾の入塾面接で、入塾前にバイトの学生に社会を教わっていて
その学生先生が「社会は完全に仕上がりました」と言って、実際に基礎学を受けたら15点だった。
「自分の娘が頭が悪いのはしょうがないけれど『完全』と言われたのに15点はあまりにひどい」と怒、その
お母様は、怒りを抑えた様子でおっしゃいました。
多分これなどは、基礎学の傾向を知らない学生先生が、一生懸命教科書を暗記させていた結果だと想像
します。
碩学ゼミナールでは、毎年「整理と対策」や「新研究」など受験用学校教材のまとめページをコピーして
基礎学で確実に80点を取るためには、どこをどのように暗記するか全部書き込んで、そのコピーを該当
者全員に配布しています。これは毎年、生徒が想像以上に喜んでくれているようです。
ただ、自分で勉強する場合は、こういうことはできないので、大手出版社が発売している最も基本的な薄
い問題集の「地理」の部分を解いて暗記していくのがよいと思います。それで、目標点までは全く達しませ
んが、基礎学80点を取るために無駄な部分が全くないので効率的です。全くの基礎問題集なのですぐ終
わるので、その1冊が終わったあとに、標準的な問題集を1冊仕上げ、後は前述の学校教材を使って基
礎を固めていくとよいでしょう。
その過程で、絶対必要な重要基礎事項は全部暗記してしまいましょう。
まず、47都道府県の位置と名前と県庁所在地。これは本当は小4の学習内容ですが、完全にはできな
い中3生が意外にいます。これは、「歴史」の勉強における「時代」の順序の暗記と同じで、日本地理にお
いてワク組みを作るものです。徳島県の場合特にこの分野を重要視しており、過去に、いくつかの県の形
を切り取って選択肢とした基礎学の出題が何回かありました。たとえば、三重県の県の形を切り取ってそ
こだけ見てみてください。事前に意識して勉強していないと、正解できない生徒も多いのではないかと思
います。
それでは、前回取り上げたH25年徳島県入試を、引き続き解説してみます。
2(1)は北緯40度の緯線を選択する問題。緯線の問題の基礎中の基礎中の基礎問題です。
北緯40度は、秋田県、岩手県を通り、北京、ニューヨーク付近も通ります。これは60点を狙うには絶対必
要な問題です。以前基礎学で、北緯30度の緯線を選ばせる問題が出題されました。さてそれは、九州の
本島を通るでしょうか、それより南でしょうか。⇒事実は、北緯30度は種子島の少し南を通るので、本島
より南が正解です。ちなみに北緯20度は沖ノ鳥島を通ります。
2(2)は時差の問題です。徳島県の場合、時差の問題は大きく分けて2種類あります。ただ経線を2つ示
して、時刻を聞く問題。これは基本中の基本です。次に、この問題のように飛行機に乗り目的地の空港
まで飛行して、到着した空港の時刻を聞く問題です。これは少し複雑なので、答えや解説を読んでもなか
なか理解しにくいかもしれません。自分で理解しにくい場合は、必ず学校の先生か塾の先生に質問してく
ださい。過去には、3回の基礎学力テストのうち、時差の問題が2回出たこともあります。
この問題については、質問があまりに多いので、碩学ゼミナールでは「時差の解説を40分バージョンと
20分バージョンの2種類撮影してDVDにして、希望する生徒に貸出しています。(この項続く)
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