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受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。
令和7年度;第1回基礎学力テスト「国語」分析!
【中3:国語】
国語責任者 秋元典子
全体的にみて、基本~標準的な問題が多かったです。
一 漢字・文法(動詞の活用の種類)・行書・熟語の音訓の問題は、基本的なものでした。
行書の問題で、「部首に筆順の変化がないもの」を選ぶ問題で、出題ミスがあったようです。
二 文学的文章の読解問題は、標準的な問題が多かったです。記述問題は、キーワードがあるので、本文中の流れを用いてまとめ、選択問題も、判別しやすいものでした。
三 古文の読解問題は、「枕草子」より出題。現代語訳が併記され、比較的易しい問題でした。
四 論説的文章の読解問題は、記述問題が苦手な人でも、「先ほど考えてもらった・・・」とあるので前の部分を用いて書ける問題でした。
五 作文は、「日本語がよくわからない人に道などを聞かれたとき、答える方法についての意見を踏まえて書くものでした。最近は海外からの旅行者が多く、体験や見聞について書きやすかったでしょう。
以上から、読解問題は、解き方を知っていれば確実に得点できます。問題文を読んだつもりにならず、あらすじや中心文、接続語に線を引きながら読む癖をつけましょう。
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一
1.2.漢字の読み書きは、基本的な問題。
3.動詞の活用の種類を判別する問題も、基本的。終止形に直して『ない』をつけて判断する。「A、着て」着る→着ない〔きはイ段の音〕(答)上一段。「B、来た」来る (答)カ行変格(カ変)
4.行書の「筆順の変化」を選ぶ問題、【部首の部分が筆順変化していないもの】と条件があり、一つを選ぶ問題だが、「ウ、取」の部首は「又」。「エ、実」の部首は「ウ冠」。これらが変化しないので、(答)(ウと)エ
5. 湯桶読みするものを選ぶ問題。「ア 茶釜(チャがま)」「イ 着物(きもの)」「ウ 枠内(わくナイ)」「エ 吹雪(ふぶき)…熟字訓」「オ 整頓(セイトン)」 (答)ウ
二
文学的文章の読解問題・・・基本的な問題が多かったです。
1. 「『わたしには関係ありません。』とばかりに机に伏せているしずく」とあり、気乗りしていない様子から (答)「ウ、のろのろと」
2.「あぶれる」というキーワードを探すと、線部①の少し前に、「ひとりあぶれる。・・・内心ではみんな自分だけは嫌だ、と思っている。」とあるので、ここを用いてまとめる。
3.「しずくの行動をわたしがとらえた一文」とあるので、文章のいちばん最後の文「しずくが絵をていねいに・・・視界の隅でとらえた。」を書き抜く。
4.設問(1)「変わっていく」「永遠」このキーワードで探すと、問題の2ページ下段に「でも、永遠ってなんなんだろう。・・・人は変わっていくし、いつかは死ぬ。
・・・そんなもの、あるんですか?」この部分を用いてまとめる。
設問(2)「わたし」のような~「とても美しい」この流れから、問題3ページ上段の田村先生の発言にあるので、ここを抜き出す。
設問(3)「生徒たちが静かに聞いていたことがわかる一文」 先ほどの田村先生の発言を受けた生徒たちの反応 (答)誰も、なにも言わない。
5.この物語は、主人公の目線で書かれている (答)イ
ア、 高峰の私への思い→×、ウ、田村先生を尊敬する気持ち→×、エ、作者の視点から→×
三
古文の読解問題・・・「枕草子」より出題。現代語訳が併記されており、中1レベルの難易度です。
1. a:二重母音(iu→ゆう)、b:ふ→う。古文も日頃からの音読が大切です。
2.「うれしきもの(うれしいもの)」について書いた話だから (答)ウ、うれし
3.「の」の意味・用法についての問題だが、現代語訳で確認できる (答)エ
4.「作者がうれしいこととしてあげているものを複数解答する問題、現代語訳で確認
(答)イ・エ
5.枕草子の冒頭部分を選ぶ問題 エ、春はあけぼの。・・・
四
論説的文章の読解問題・・・
1.「接続語」を選ぶ問題。 の文の最後に「忙しいからです。」とある (答)ウ、なぜなら
2. 「先ほど考えてもらった最小サイズの原因」とあるので3行前の部分を用いてまとめる。
3. 本文の内容を合わないものを選ぶ問題。ア、その出来事をコントロールしたい→○ イ、余裕はないが理解はしてお
きたい→○ ウ、原因がわかれば、スッキリして→○
(答)エ (見極めたい→×)
4. 設問(1)指定語数があるので、各欄の文の流れから答えを導く。設問(2)「内的帰属」「外的帰属」でそれぞれ
コントロールできるものとできないものについて本文を読み取る。
設問(3)直前の段落最後に「いずれの原因も、自分ではコントロールできないという意味で個人の外側に存在するものであると解釈できます。」とある (答)イ
五
作文・・・
「分量のバランス」を考えながら、体験や意見を書きましょう。「漢字を適宜使う」など条件を守ること。また、話し言葉にならないようにすることに注意しましょう。

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校を経て、立命館大学経済学部を卒業。
大学卒業後は「保険毎日新聞」に記者として入社し、報道の現場で社会の現実を見つめる日々を送る。
その後、地元に戻り、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長を歴任。香川県下7校舎の統括責任者として、多くの生徒の進路指導に携わってきた。
現在も毎朝、水を2杯飲み、5分間の瞑想と8分間の感謝日記、
軽い筋トレで心と身体を整えることが日課となっている。
科学・医学・教育に関する専門書を好んで読み、授業計画では思春期心理学や実証的な教育実践の論文を積極的に取り入れている。
どれだけ経験を重ねても、学びを止めた瞬間に傲慢が生まれる。
それが生徒の信頼を失うことにつながると、常に自戒している。
また、「どれほど立派な授業をしても、生徒が本当に成長しなければ価値がない」との考えをもつ。
だからこそ、入塾した生徒一人ひとりに真摯に向き合い、
保護者のご期待にも、誠実に応え続けることを自身の使命としている。
座右の銘は、「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」。
趣味は読書と野球観戦。家族とともに、辛口カレーライスをこよなく愛す。
元認定教育コーチ、青少年育成協会元研究員。母親向けの子育てセミナーの講師も手がける。