2025/01/03 (金) - ブログ

偉人・有名人の読書哲学と「読書」がもつ医学的効用!

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
 受験專門塾
  碩学ゼミナールの衣笠です。

 

前回は、統計調査から「読書」の重要性を見てみましたが、今回は有名人の「読書」に対する熱い思いを紹介します。

 

偉人たちの人生を変えた一冊

歴史を振り返ると、多くの偉人たちが読書を通じて人生を変えてきました。

  1. マハトマ・ガンジー
    インド独立運動の父と呼ばれるガンジーは、若い頃に読んだ『バガヴァッド・ギーター』という古代インドの哲学書
  2. から深い影響を受けました。この本を通じて、彼は「非暴力と真実」という生涯の信念を築きました。ガンジーは
  3. こう語ります。
  4. 「読書は、私の魂を鍛え、困難なときにも希望を与えてくれるものだった。」

 

  1. ヘレン・ケラー
    目も耳も不自由だったヘレン・ケラーは、家庭教師のアン・サリヴァン先生との出会いによって、言葉を学びまし
  2. た。彼女が最初に触れた本の中には、物語の中で広がる豊かな感情の世界がありました。ヘレンはこう語ります。
  3. 「本は、私に光を与えてくれる。目が見えなくても、心の中に明るい世界を描くことができる。」

 

  1. スティーブ・ジョブズ
    アップルの創業者スティーブ・ジョブズも、読書の大切さを信じていました。彼が愛読した本のひとつ
  2. 『禅とバイク修理技術』は、物事の本質を見抜く力やクリエイティビティの基盤を築いたと言われています。
  3. 「本は、未来を想像するための最高の道具だ。」

 

 

本があなたに与える未来の力

ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)はこう語ります。

「私は1年に50冊以上の本を読む。それは、未来を見つめるための地図を描くようなものだ。」

読書は、知識を得るだけでなく、未知の可能性を開く鍵なのです。どんな職業につくにしても、どんな人生を送りたいと

思っても、本があればその道を切り開く手助けをしてくれます。

 

ジョン・F・ケネディ大統領は言いました。

「読書に費やした時間は、人生において最も価値のある投資だ。」

 

読書がくれる「感情」と「思考」の冒険

 

「読書とは、思考を深め、感情を育む最良の道具である。」

この言葉を残したのは、

アメリカの哲学者ラルフ・ワルド・エマーソンです。

読書は、ただ知識を学ぶためのものではありません。物語を読むことで、主人公たちの喜びや悲しみを体験し、自分の心

に響かせることができます。それは、他者を思いやる「共感力」を育てる最高の方法でもあります。

 

スポーツ選手が語る読書の重要性

スポーツの世界でも、読書を重要視する選手たちが多くいます。彼らは身体を鍛えるだけでなく、読書によって心を整

え、精神を高めています。

  1. コービー・ブライアント(NBA伝説のバスケットボール選手)
  2. コービーは、引退後に本を書くなど、読書に対する情熱を公言していました。彼は語ります。
  3. 「読書は、私に必要な知識とインスピレーションを与えてくれる。新しい視点やアイデア
  4. を学ぶことで、試合の戦略や人生の決断にも生かすことができる。」
  5. 彼はシェイクスピアの戯曲から戦略書まで、多様なジャンルを読んで心の糧にしていました。
  6. アレックス・モーガン(サッカー女子アメリカ代表)
  7. モーガンは子ども向けの本を執筆するほどの本好きで、読書の大切さを若い選手たちに説いています。
  8. 「読書は、サッカーだけでは得られない視野の広がりを与えてくれる。読書を通じて、自
  9. 分だけでなくチーム全体のことを考えられるリーダーシップが育まれる。」
  10. 室伏広治(ハンマー投げ金メダリスト)
  11. 室伏選手は、トレーニング科学や栄養学だけでなく、哲学や歴史の本を愛読していることで有名です。
  12. 「読書は、身体だけでなく心を鍛える最高のトレーニングだ。困難に直面したとき、本で
  13. 学んだ考え方や哲学が大きな支えとなる。」
  14. トム・ブレイディ(NFLのスーパースター)
  15. ブレイディは読書を「自分の心と向き合う時間」として重視しています。彼は試合の合間に心理学や瞑想に関する本
  16. を読むことで、集中力や心の平静を保つことができたと語っています。

 

 

読書が心を豊かにする科学的証拠

科学的な研究でも、読書が心や体に良い影響を与えることが次々と証明されています。本を読むことは、ただの趣味では

なく、心を豊かにし、日常生活や対人関係、さらには健康にも大きなプラスの効果をもたらします。以下に、具体的な研

究結果とその意味を詳しく見ていきましょう。

 

 

  1. 共感力の向上

心理学者キース・オートリー氏が行った研究によると、小説を読むことが、他者の感情や意図を理解する「感情知能

(EQ)」の向上に寄与することが分かっています。この研究では、小説の登場人物の心情や状況を追体験する過程で、読

者自身の共感力が高まることが確認されました。

 

例えば、物語の中で困難な状況に直面している主人公の感情に寄り添うことで、実際の人間関係においても、他人の気持

ちを理解する力が鍛えられます。これにより、より良い人間関係が築けるようになるだけでなく、他者を思いやる優しさ

や寛容さが身につくのです。

 

さらに、研究は小説だけでなく伝記や歴史書を読むことでも同様の効果があると示唆しています。他者の経験に触れるこ

とで、自分にはない視点を取り入れ、より深い洞察力を得ることができるのです。この共感力の向上は、家族や友人、職

場の同僚との関係をより良好にするだけでなく、ストレスを軽減する効果も期待できます。

 

 

  1. ストレスの軽減

イギリスのサセックス大学が行った研究では、わずか6分間の読書で心拍数が安定し、ストレスレベルが最大68%も低下

することが分かっています。これは音楽を聴いたり散歩をするよりも効果的なリラクゼーション方法とされています。

 

この研究によれば、本を読むことで意識が物語の世界に引き込まれ、日常生活の不安や悩みから解放されるのです。特

に、ファンタジーや冒険小説のような異世界を描いた本は、読者を現実の緊張状態から切り離し、心のリフレッシュを促

進します。

 

 

ストレス軽減の効果は、フィクションだけでなく、自己啓発本や詩集、エッセイにも見られます。これらのジャンルは、

読者に前向きなメッセージや内省の時間を提供し、精神的な落ち着きを与えます。仕事や勉強で疲れたとき、たった数分

でも本を開くことで、心がほぐれ、再び集中力を取り戻すことができるのです。

 

 

  1. 脳の活性化

読書は、脳のさまざまな部位を同時に活性化させる高度な活動です。文字を目で追うことで視覚野が刺激され、文の構造

を理解する過程で言語中枢が働きます。また、物語の展開を予測したり、登場人物の行動を推測する際には、記憶や創造

力を司る領域が活発になります。

 

ある研究では、長期間の読書習慣が認知機能の衰えを防ぎ、老化に伴う記憶力低下を遅らせる可能性があるとされていま

す。特に、推理小説やミステリーを読むことは、論理的思考を鍛え、問題解決能力を向上させるトレーニングとして非常

に効果的です。

 

 

また、読書は集中力を高める訓練にもなります。現代社会ではスマートフォンやインターネットの影響で注意力散漫にな

りがちですが、本を読むことで一つのことに没頭する能力を取り戻せます。これにより、学業や仕事のパフォーマンスが

向上するだけでなく、心に余裕を持って日々の生活を楽しむ力が育まれます。

 

 

結論:読書がもたらす驚きの効果

 

科学的な研究は、読書が単なる娯楽ではなく、心と体に多大な恩恵をもたらす行為であることを示しています。読書を通

じて共感力が高まり、他者を理解する能力が向上します。そしてストレスの軽減効果や脳の活性化によって、日常生活の

質が向上し、より豊かな人生を送ることができるのです。

 

本の中に広がる世界に足を踏み入れることで、私たちは自分自身を癒し、鍛え、成長させることができます。このような

素晴らしい力を持つ読書を、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。

 

戦国時代、幕末の偉人からもご紹介

1. 勝海舟(明治維新の偉人)

幕末から明治にかけて日本の近代化に貢献した勝海舟も、読書を通じて人生を切り開いた人物です。彼は蘭学や西洋の軍

事学に関する書物を独学で学び、その知識をもとに日本海軍の近代化を進めました。また、読書を通じて西洋文化の本質

を理解し、日本の未来を見据えるビジョンを得ました。

 

「本から得た知識がなければ、日本を新しい時代へ導くことはできなかった。」

 

 

2. 上杉謙信(戦国時代の武将)

「軍神」と称される上杉謙信も、読書を通じて心を磨いた武将の一人です。彼は仏教や禅の教えに深く影響を受け、これ

を戦の心得や日常の行動指針にしました。戦場で敵に塩を送るという逸話も、読書で培われた「慈悲の心」から生まれた

行動です。

 

「書物に学び、心を正せば、人を導く力が湧いてくる。」

 

 

ノーベル賞受賞者が語る読書の重要性

1. アルベルト・シュヴァイツァー(ノーベル平和賞受賞者、医師・哲学者)

 

シュヴァイツァー博士は、幼少期から哲学や音楽の書物を愛読し、それが彼の医療と平和活動の原動力となりました。

 

「読書は、私に道を示してくれる灯台のようなものだ。本の中に書かれた思想や経験は、私の

信念を形作る手助けをしてくれる。」

 

彼は、読書が人生の指針を与えると信じていました。

 

 

2.アルベルト・アインシュタイン(ノーベル物理学賞受賞者、理論物理学者)

 

アルベルト・アインシュタインは、物理学の分野で多くの革新的な発見を残しましたが、彼の知性と想像力を育んだもの

の一つが読書でした。アインシュタインは科学書だけでなく、哲学書や文学作品も愛読しており、そこから得た洞察が彼

の理論形成に影響を与えました。

 

彼はこう語っています。

 

「私は、自分の想像力をかき立ててくれる本を愛する。読書は、私の思考を広げ、創造性を解

き放つための糧だ。」

 

若い頃、彼はスピノザやカントといった哲学者の著作を読み、科学的な探求の基盤となる「理性と真理の追求」について

深く考えました。また、小説や詩の中で描かれる感情の多様性に触れることで、科学の背後にある人間の側面を理解しよ

うとしました。

 

 

アインシュタインにとって、読書は単なる知識の収集ではなく、異なる視点を学び、自分の思考を深めるための欠かせな

い手段でした。彼の言葉は、理系の分野で活躍を目指す人々にとっても、読書の重要性を改めて考えさせてくれます。

 

 

経営者が語る読書の重要性

 ウォーレン・バフェット(投資家・経営者)

世界的な投資家ウォーレン・バフェットは、毎日数時間を読書に費やしており、これが成功の秘訣だと語っています。

「私は毎日約500ページの本を読む。それが知識の積み重ねだ。本を読むことは、自分自身に投資する最も価値のある方

法だ。」

彼は経済書だけでなく、歴史や哲学の本も愛読し、多面的な視点を得ています。

 

 

 

結び

スポーツ選手、ノーベル賞受賞者、そして経営者に共通しているのは、読書を通じて心や知識を深め、自分の分野での成

功に役立てている点です。彼らの言葉からもわかるように、読書は単なる趣味ではなく、人生を豊かにし、困難を乗り越

える力を与えてくれるものです。

 

 

まだ続きます

(次回のブログは1月6日(月)の予定です)

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴

城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。

毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。

元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親

セミナーも手がける。