2020/10/08 (木) - ブログ

基礎学「理科」問題分析!

城東高校・徳島市立高校理数科

県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)

  受験專門塾

     碩学ゼミナールの衣笠です。

 

2020年9月30日実施

第1回:基礎学分析

【中3:理科】

理科責任者 川真田渉

 

理科は例年第1回は中1と中2の内容からのみの出題だったので、範囲的にはコロナ禍の影響は特にありませんでした。しかし、今まであまり出題されなかった大問3の海陸風の問題、大問7のプレートに関する問題が出題されたりしています。また、大問6の(5)は高校入試の難問レベルの問題が出題されています。全体的にすごく難易度が高い問題は多くないとはいえ、高得点は取りにくい問題といえそうです。

 

去年の基礎学第1回の難易度が100とすれば、今年は大問6の(4)、(5)を除けば105くらいです。この2問に関しては、高校入試レベル、特に(5)は難問なので、それを加えれば115くらいの難易度といえるでしょう。

その他の問題レベル自体は例年並みですが、5%の増加分は普段あまり出題されない問題が大問で2問出ていたところによるものです。普段あまり出題されない問題に対しては、仮に問題が易しくても練習不足から失点することが多々あります。ですので、大問6の(4)、(5)を除けば決して点が取れない問題ではないです。なので、100点は取りにくい問題ではありますが、80点くらいまでなら十分取れる問題です。今回80点以上取れなかった人はもう一度一問一答などを活用し、基礎事項の徹底が絶対必要です。あと、今回の大問3、大問7のようなところも学習を怠らないよう注意しましょう。

 

個々に問題を分析していきます。

 

大問1は植物の体のつくりの問題でした。

基本的な問題でしたが、(3)の道管を選ぶ問題で、図3のオが道管であるのはわかりにくかったかもしれません。また(4)の記述問題は、水は光合成の原料であることがわかっていれば、難しくなかったのではないでしょうか?

 

大問2はだ液の実験に関する問題でした。

試験管の数は標準的な4本だったので、問題自体の難易度は高くなかったと思います。ただ、(4)の記述問題の「だ液が糖に変わる」可能性というのは思いつきにくかったかもしれません。

 

大問3は海陸風の問題でした。

海陸風は普段あまり出題されないので、たまに出題されると準備不足で意外に失点することが多いです。ただ、海陸風の原理は地表付近の空気が温められて上昇気流が発生し、低気圧状態になり、気圧の高い方から風が吹くので、風の吹き方の基本と関連付けて覚えておくことが大事です。

 

大問4は音のオシロスコープの波形についての問題でした。

周波数(振動数)の計算が出てなかったので、難易度は低めです。しかし、(3)の振幅を選ばせる問題は間違いやすいので注意が必要です。振幅は1回の振動の波形の上半分になるのでアになります。

 

大問5は水溶液に関する問題でした。

意外に引っかかる可能性があるのが、(1)の塩酸が混合物であることです。塩酸は塩化水素の水溶液で、水溶液は水と溶質の混合物なので注意が必要です。空気は主に窒素約78%、酸素約21%の混合物です。

(2)?(4)の質量パーセント濃度関連の計算問題は、練習をきちんとできていれば難しくなかったと思います。また(5)のろ過の操作の間違い探しは頻出問題なので、間違った人は明らかに勉強不足です。

 

大問6は銅、マグネシウムの酸化に関する計算問題でした。

(2)の酸化マグネシウムの色は、中学校で出てくる酸化物では唯一白色です。他はすべて黒色なので注意しましょう。

(4)はやや難しめですが、よくある問題です。増加した質量が酸素の質量なので、あとは酸素:酸化マグネシウム=2:5を使えば、反応した酸化マグネシウムの質量がわかるので、これを元の質量から引けば反応しなかったマグネシウムの質量がわかります。

(5)が今回一番の難問です。加熱前の混合物中のマグネシウムの質量をxg、銅の質量をyg、加熱後にできた酸化マグネシウムの質量をXg、酸化銅の質量をYgとしたとき、X=5/3x、Y=5/4yと表せることがわかれば、x+y=2.16・・・?と5/3x+5/4y=2.80・・・?の連立方程式が立ち、これを解くとx=0.24gが求まります。このように入試レベルの難問になると、理科でも数学的に解かないといけない計算問題があります。

 

大問7はプレートに関する問題でした。

プレートも海陸風同様、普段あまり出ないので、準備不足で何問かできなかった人もいるのではないかと思います。また(3)の計算問題は基本的には単なるわり算なのですが、単位の変換(要はゼロの数を間違えた)やどっちをどっちで割るかを間違えた人もいたことでしょう。

 

大問8は電気の問題でした。

基本的な問題ばかりで、できた人も多かったと思いますが、(2)の回路図を書く問題は「定規を使って、長方形を基本としてかく」こと、「電源の+極からの順番通りに(スイッチの向きも)かく」こと、電気用図記号は回路図の角に書かない」こと等の注意点を守ることが大切です。(3)?は?の全体の抵抗と?の全体の抵抗をきちんと計算すれば、間違わずできたのではないかと思います。

 

基礎学の理科は近年傾向が徐々に変わりつつあります。大問6(5)のような入試レベルの難問が、まだ入試対策が十分にできていない時期の第1回に出題される等、出題者の本気度を感じます。

しかし、今回点が取れなかった人はそのような難問を解けるようになることを目指す前に、まずは80点以上を安定して取れる基礎力をつけていくような勉強を心掛けてください。

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴

城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。

毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。

元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親

セミナーも手がける。