2025/04/08 (火) - ブログ

中3生の「特別な1年間」【4回目】

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

保護者会とメンタルトレーニングについて書きます。
今回が中3生の「特別な1年間」の最終回です。

 

保護者会のねらいと背景
中学3年生の保護者会は、以前は年に3回(3月・7月・12月)実施しておりましたが、現在は7月と12月の年2回の開催となっております。

保護者の皆様は、それぞれのご家庭で真摯に子育てと向き合い、ご自身の教育方針に誇りを持っておられます。しかしながら、教育学的・医学的・心理学的な観点から、より望ましい関わり方を学ぶことは、お子様の健やかな成長を促すうえで、非常に有意義であると考えております。

保護者会では、まず思春期の特性についてご説明申し上げます。小学校高学年から高校卒業まで続くこの時期は、他者の評価を過度に意識し、自分の居場所や憧れの対象を外に求める傾向が見られます。親からの自立を模索する一方で、友人との関係に強く依存する場面もあり、この時期の人間関係が、その後の成長に大きく影響を与えることが知られています。

保護者の皆様の関心を深めていただくために、プロ野球の大谷翔平選手や将棋の藤井聡太さんのご家庭における子育てのあり方についても、具体的な事例を挙げながらご紹介しました。両ご家庭の実践は、驚くほど教育理論に即した、理想的なものでした。
また、モンテッソーリ教育に基づく子どもとの関わり方、さらには、子どもを伸ばすための「褒め方」「叱り方」など、実際にご家庭で活用いただける方法もご紹介いたしました。

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「甘えさせる」と「甘やかす」のちがい
特に強調してお伝えしているのは、「甘え」と「甘やかし」の違いです。

「甘やかす」とは、子どものわがままや欲求に対して物や金銭で応じてしまうこと。一方で、「甘えさせる」とは、自立しようと努力する中で疲れ、迷う子どもを無条件に受け入れ、癒す行為を指します。
思春期の子どもが反抗し、一時的に親から距離を取ることがあっても、「本当に困ったときに甘えることができる関係性」を築くことが、真の自立につながるのです。

明橋大二医師の著書『思春期にがんばっている子』には、こうあります。
「甘えない人が自立するのではなく、甘えることができた人こそが、真に自立できる」

手のひらの中の卵は、
きつく握りすぎると壊れてしまいます。
手を広げすぎると、転がって地面に落ちて、
やはり壊れてしまいます。
子どもの心も同じです

 

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メンタルトレーニングと家庭でできるサポート
12月の保護者会では、子どもたちが集中して学習に取り組める環境作り、そしてテスト本番で実力を発揮できるための「メンタルトレーニング」について、心理学的な裏付けを交えてお話しいたしました。

 

具体的には、以下のようなテーマを取り上げました。(一部紹介)
• 受験期における親の声かけの工夫
• 受験に成功する親の10の特徴1枚
• 本番に強くなるための心の整え方
• 自己肯定感と自主性を上げる子育て
• スマートフォンの効果的な管理方法

 

参加された保護者の皆様からは、以下のようなご感想をいただいております(一部ご紹介・掲載許可済)。
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・子どもを信用してあげることの大切さを学びました。とても不安ですが、妻とともに子供を信用し、その言葉を伝えようと思います。
・親の言葉一つで、子どもの人生を左右すると学びました。残り3カ月、子どもを信じて頑張ろうと思います。


・受験は親の修行!!
・保護者会に参加するたびに、親も一生懸命に成長させてもらったと学びが多くありました。これまでにお手伝いや毎日のスキンシップと実践していることもあります。目標点も今朝息子と話していたのですが、より具体的にゆっくりと話して、本人がスッキリ落ち着くように決めたいと思います。イメージトレーニングします。「親は動じない。」親の言葉の重み、気を付けます。参加してよかったです。ありがとうございました。


計画的にやるべき勉強をたゆまずやり抜く。
・受験は親の修行
・あるがままの自分を受け止めて認めてほしい。根源的な承認欲求。
・変化を褒める。
・「自分の脳にありがとう」
親子ともに不安になり悩んでいた時、お忙しい中時間を作って下さり、子どもと親両方に寄り添い、勉強だけでなく人生において大切なことを教えてくださり、心が救われました。このような塾は他にはないと思います。碩学ゼミナールは受験を越えた大切な学びを教えてくれる塾だと実感しました。


子供を最後まで信じる。
親の接し方がそこまで大きく影響すると思っていなかったので、気づけて良かったです。
私も一緒に勉強してみようと思います。これからも宜しくお願いします。

 

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毎週のメンタルトレーニングと生徒たちの声
9月以降、中3生には毎週土曜日の授業内で20分間の「メンタルトレーニング講座」を実施しています。これは教育学・心理学の観点から効果が実証された方法を取り入れており、実際に受験後の「合格体験記」からも、その有効性が確認されています。

 

高校受験に奇跡を起こす5つの方法(2025年版)
1.勉強日記を毎日書く
(今日の反省・明日への決意・10年後の理想の姿・嬉しかったこと3つ)
⇒ モチベーションの維持と学習時間の増加につながります。
2.成功した自分の姿を毎日イメージする(3~5分)
⇒ 映像が鮮明になることで、自信と行動力が得られます。
3.毎日10分、家庭内で手伝いをする
⇒ 心を整え、集中力が高まります。
この3つをコツコツと続けることで、不安がやわらぎ、目の前の課題に集中できるようになります。

 

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「合格体験記」より(一部抜粋):

城東高校 普通科
Aさん
(一部抜粋)
学習報告書では、今、自分がやらなければいけない課題を見つけることができました。また他の塾生たちと競いあうことで勉強時間も増えていきました。学習報告書の塾長からのメッセージは、毎回私を勇気づけてくれました。塾長の言葉で救われたことも何度もありました。

 

城東高校 普通科
Bさん
(一部抜粋)
入試当日いろいろな気持ちがあり、直前までドキドキしていましたが、衣笠先生のメンタルシートで書いた言葉を思い出していると緊張が解け、試験中は、それほど緊張することなく、いつもどおり受けることができました。

 

徳島北高校 普通科
Cさん
(一部抜粋)
メンタル面でも、毎日日記を書くことと、自分の感情を文字化することで、自分の嫌な気持ちがノートにうつったように感じ、心が楽になりました。
自分で決めたことを毎日継続し続けることは、自信につながり、勇気を与えてくれます。この塾でメンタルトレーニングの大切さを知ることができました。入試のときは、思ったより緊張せずに挑むことができたと思います。

 

徳島北高校 普通科
Dさん
(一部抜粋)
本格的に受験勉強をするようになってからは、勉強ばかりの毎日に嫌になることは何度かありました。そんな時、衣笠先生から「家のお手伝いをすればおだやかな気持ちになり、勉強に集中できるようになる」と聞きました。(中略)先生方は、正しい勉強方法だけでなく、強いメンタルを手に入れる方法も教えてくださいました。強いメンタルを手に入れたおかげで、本番、わからない問題があっても、すばやく気持ちを切りかえることができたのだと思います。

 

 

【まとめ】

高校受験は、学力だけでなく、「心の力」も大きく問われる挑戦です。保護者の皆様の温かい支えと的確なご関わりがあってこそ、子どもたちはその力を存分に発揮することができます。
今後とも、ともに学び合いながら、お子様の未来を共に育んでいけるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えております。

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校を経て、立命館大学経済学部を卒業。
大学卒業後は「保険毎日新聞」に記者として入社し、報道の現場で社会の現実を見つめる日々を送る。
その後、地元に戻り、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長を歴任。香川県下7校舎の統括責任者として、多くの生徒の進路指導に携わってきた。
現在も毎朝、水を2杯飲み、5分間の瞑想と8分間の感謝日記、
軽い筋トレで心と身体を整えることが日課となっている。
科学・医学・教育に関する専門書を好んで読み、授業計画では思春期心理学や実証的な教育実践の論文を積極的に取り入れている。
どれだけ経験を重ねても、学びを止めた瞬間に傲慢が生まれる。
それが生徒の信頼を失うことにつながると、常に自戒している。
また、「どれほど立派な授業をしても、生徒が本当に成長しなければ価値がない」との考えをもつ。
だからこそ、入塾した生徒一人ひとりに真摯に向き合い、
保護者のご期待にも、誠実に応え続けることを自身の使命としている。
座右の銘は、「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」。
趣味は読書と野球観戦。家族とともに、辛口カレーライスをこよなく愛す。
元認定教育コーチ、青少年育成協会元研究員。母親向けの子育てセミナーの講師も手がける。