城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。
第1回基礎学力テストの「理科」の問題を
数学・理科責任者 川真田が分析したので紹介します。
2022年10月4日実施
第1回:基礎学分析
【中3:数学】
数学・理科責任者 川真田渉
今年の第1回基礎学の数学は、ここ数年で1番易しかったと思います。特別に変わった問題もなく、ここ数年の中学受検の問題で出題されるような問題をアレンジした問題もなかったです。
個々に問題を分析していきます。
大問1は小問集合の問題でした。
問(3)の素因数分解を利用した最大公約数の問題は、旧教科書では発展内容の扱いだったので、出題されることはなかったのですが、新教科書になって正式に履修するよう変わって、初出題です。他の問題は基本的な問題で、普段の準備ができている人であれば、できたのではないでしょうか?
大問2は確率の問題でした。
箱Aと箱Bはまったく独立しているので、きちんと樹形図が書ければ、確率の問題としてはそれほど難しい問題ではないと思います。問(3)は箱Bに「0」が2枚入っていますが、この2枚をきちんと別々にカウントして樹形図が書ければ問題なかったと思います。
大問3は図形の問題でした。
問(1)は、平行線の錯角が等しいこと、三角形の内角と外角の関係を知っていれば、難しくない問題です。問(2)の証明も基本問題ですが、平行四辺形の2組の対辺が等しくて平行であることを使いますが、証明を書くには、教科書に出てくる図形の性質を、すべて覚えておかなければいけません。
普段あまり使わない図形の性質を使う必要があるとき、上手く書けないことが起こります。図形の証明が苦手な人は、書き方のパターンを覚えると共に、出てきた図形の性質をすべて覚えていないことが多いです。
英語で言えば、図形の性質が単語、証明の書き方のパターンが文法のようなものだと思います。証明を書けるようになる両輪なので、しっかり暗記しましょう。
大問4は一次関数のグラフと図形の問題でした。
問(1)?(3)は基本的な問題なので、正解すべき問題です。問(4)の△ABCの面積が△ABDの面積の3倍になるときのDの座標を求める問題は、底辺が共通なので、△ABDの高さが△ABCの3倍になればよいので、△BDC=2/3△ABCとしていけば、いろいろなやり方で解けると思います。
今回の問題では、この問題が唯一難しかったかもしれませんが、過去問や一次関数と図形の問題をトレーニングしていれば、解けないほどの問題ではないと思います。
大問5は時間と速さと道のりの関係の連立方程式の利用の問題でした。
速さの問題としては、標準的な問題です。問(3)で、時速を分速に変換するのさえ忘れなければ、特に問題はなかったかと思います。
このように今回の問題はそれほど難易度は高くなかったかと思います。ただ、第2回、第3回のどちらかまたは両方は問題が難しくなる可能性は高いと思います。第2回は2次関数、第3回はその上に相似が範囲に含まれてくるので、気を抜かず学習していきましょう。
(了)
碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。