2023/01/27 (金) - ブログ

中3基礎学3回「数学」分析!

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

碩学ゼミナールの数学・理科責任者の川真田が
基礎学3回の「数学」の問題分析を書いたので紹介します。

数学・理科責任者
川真田 渉

2023年1月11日実施

第3回:基礎学分析
【中3:数学】

今年の基礎学の数学は、第1回、第2回ともなかなかの難易度だったにもかかわらず、この第3回も難易度が高く、上位層が数学で崩れている例も多いようでした。今年のように3回とも難しかった年は珍しいのではないのでしょうか?

徳島大学医学部を頂点とした理系県と言われる徳島県の復活かもしれません。

個々に問題を分析していきます。

大問1は小問集合の問題でした。
特に変わった問題はありませんでしたが、問(5)の反比例、問(11)の箱ひげ図の性質をすべて選ぶ問題は、それぞれの性質をきちんと理解していなければ、間違ったかもしれません。あと、問(7)は二次関数の変化の割合が等加速度運動の平均の速さになるということを知っていないとできなかったかもしれません。

大問2は連立方程式の利用の問題でした。
いわゆる中1の方程式の利用で出てくる長いすの問題(過不足の問題)のパターンであることがわかれば、できる問題です。いろいろなテキストで出てくる基本パターンの問題を、切り口を変えて出題するのが基礎学や入試です。なので問題をしっかり読んで、テキストで勉強したどのパターンに該当するのかを見切る目を養うことも大事です。

大問3は二次関数の問題でした。
小円の方がx軸とy軸、大円の方がy=kのグラフ、y軸に接しているので、それぞれの半径がそれぞれのx座標、y座標と関係していることがわかれば、2点A、Bの座標が決まるので、問(3)まではできます。問(4)は点Aをx軸で対称移動した点A’とBを結ぶ直線とx軸の交点が点Pになるのは、作図の問題等でもよく出てくる問題なので、
できてほしい問題です。

大問4は図形の相似の問題でした。
このところの相似の問題の中では、難易度低めです。証明も問(2)も難しくありません。ただ同じ図形を回転移動させた問題は、合同な図形や相似な図形が多くあるので、それを見つけ出すのが正解への道になります。問(3)も同様で△ABDと△AEFの相似に気づけば、相似比から面積比はすぐ求められます。

大問5は数学的思考力を試す問題でした。
こういった問題は一般的な問題集には載っておらず、本番での対応力が問われます。ここ近年、中3基礎学で3回のうち1回はこういったタイプの問題が出題されています。今後こういう傾向が続くかもしれません。
さてこの問題、問題文に書かれている動物の年齢のカウント方法通り、きちんと計算できればさほど難しいものではないと思います。なので、数学的思考力というより読解力といえるかもしれません。

最後の問題は、ウマは前問の二十歳の段階で、すでにやす子さんの年齢は超えているので、比較するのはゾウとゴリラだけを考えればよいです。そして、それぞれの動物が生まれてからの節目の年(ゴリラの8年目、ゾウの10年目を年齢)での年齢を考え、以降1年づつ順に表を作って考えていくとよいです。

このように今年は数学が三回連続で難しかったです。この感じだと入試も難しいことが予想されます。徳島県の高校入試の数学は平成23、24年あたりをピークに少し難易度が下がっていましたが、またそのあたりのレベルに戻るのかもしれません。十分準備をして臨みましょう。

 

 

追記

今年度(2022年3月)実施の

徳島県の高校入試の「数学」平均点は

42.9点

でした

衣笠

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。