2020/01/14 (火) - ブログ

第3回基礎学「数学」分析

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

 

碩学ゼミナール 数学科責任者 川真田が
第3回基礎学「数学」分析を書きましたので紹介します。

基礎学第3回数学分析
数学科責任者 川真田 渉

今回の基礎学は、第1回、第2回の難易度を100とすれば、130くらいの難易度アップに感じました。なので、数学に自信を持っていた人でも、納得いく点が取れず、自信を失った人もいるのではないでしょうか?

個々に問題をみていくと、大問1の小問集合の問(10)の確率の問題で、スクラッチカードの確率というのは今まであまり出題例がなく、困ってしまった人もいるかと思います。しかし、確率の基本的な考え方が身についていれば、100円引きの確率が1/3、ハズレの確率が1/2でそれを掛け合わせて1/6、それが2通りあるので1/3と求めることができたと思います。
(12)の作図もパッと見、どう書くか悩んだかもしれませんが、中1で習った作図は、垂直二等分線、角の二等分線、垂線の3つで、そのどれを使うか、どう組み合わせるかなので、∠PAQ=90°ということは、垂線か垂直二等分線のいずれかを使うのですが、二等分する必要はないので、垂線を利用するのは思いつかなければいけません。

大問2は連立方程式の問題でしたが、問題文の意味はわかるものの、どう立式すればよいか、わからなかった人もいるでしょう。また、100円の枚数をx枚、50円の枚数をy枚として式を立てるので、出てきたx、yを求めるジュースの本数と間違えた人もいるかもしれません。

大問3は2次関数の問題でした。問(3)の△PCDの面積を等積変形して、△ACDとして求めるのが浮かびにくかったのでは?と思います。また、問(4)の平行四辺形の面積を2:1に分ける直線の傾きの問題は、底辺BCを通る方のQの座標はまだ求めやすいのですが、DCを通る方を求めるのが難しかったと思います。ただ、この問題については、BとDがどちらもy軸上にあるので、どちらのx座標も同じ値になることに気付けば求めることができたのではないでしょうか?とはいえ、平行四辺形の面積を二等分する問題は、解いた経験がある人は多いと思いますが、2:1に分けるのは初めての人も多かったと思うので、そういう意味でも難問だったのではと思います。

大問4は、H22年徳島県入試の改題です。H22年入試と比べると、スロープに踊り場を追加して難易度を上げています。しかし、与えられた式等をよく見て考えれば、見た目ほどは難易度は高くない問題です。最近の基礎学は、過去の徳島県入試の改題が多くなっている気がします。基礎学の範囲内の内容に関しては、入試の過去問も基礎学前にある程度手を付けておく必要が出てきているかもしれません。

大問5は相似の問題でした。問(2)は体積比を求める問題でしたが、△PAB側を底面とみると、V1とV2の高さが同じなので、底面積の比が体積になることに気がつけば簡単だったのですが、そういう視点はある程度経験がないと浮かばないので、その点では難しかったかもしれません。問(3)も△PACと△CADが相似に気がついて、△CADが二等辺三角形であることがわかるかどうかが解けるかどうかの分かれ目でしょう。

今回の基礎学は、全体に難易度が高く、点が取れなかったかもしれませんが、学校全体の平均点もかなり低いと考えられます。なので、点を悪かったものの、番数は普段と変わらなかったということもあり得ます。

なので、できなかった問題はきちんと復習はして、入試へ向けて改めて気を引き締め直していってもらえればと思います。

(了)

 

 

 

 

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親セミナーも手がける。