2020/01/13 (月) - ブログ

基礎学力テストと計算力の重要性

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

 

今回、中3の基礎学力テストの「数学」が大変難しかったといわれています。
問題を見た感想としては、過去10年間の中3基礎学力テストの「数学」としてはもっとも難易度が高いことには間違いがありません。

定期テスト→実力テスト→基礎学力テスト→徳島県入試この順に難易度が高いのですが今回の難易度は基礎学力テストと徳島県入試「数学」本番の中間程度の難易度だと考えられます。
2018年3月に実施された徳島県入試の「数学」の
県内平均点が40.4点
徳島市内の比較的学力が高い公立中学の
今回の基礎学力テストの平均点が41.3点
ちなみにその年の徳島県入試の5科目の平均点を書き出してみると「数学」の得点が合否にいかに大きく影響したかわかります

 

 2018年3月徳島県入試
 国語平均点 54.0点
 数学平均点 40.4点
 社会平均点 53.3点
 理科平均点 51.9点
 英語平均点 59.0点
 5科目平均 点51.7点

 

「数学」の問題の詳しい分析は、間もなく担当の川真田から出されますので、ここでは少し違う視点から述べたいと思います。

今回の基礎学力テストもそうですが、この後の高校入試、高校数学、センター入試「数学」では、ある程度以上の計算力がないと全く歯が立ちません。計算力がないと、最初から勝負になりません。
今回の基礎学3回の「数学」でも計算力が不足して点数を落とした生徒もいると思います。

その「計算力」ですが、意外なことに中学に進学してからは、特別な勉強をしない限り「計算力」は向上しません。つまり「計算力」は小学生のうちにつけておかないと中学数学、高校入試において、決定的に不利になるということです。

以前、自塾で小学校6年生の計算テストを、10分間時間を計ってやらせたことがあります。
その結果、だいたい中1の平均点が72点、中2の平均点が76点、中3の平均点が78点位でした。
小6のテストで、平均点が70点台ということより、中1~中3の平均点に差がないことに驚きました。

これは中学数学では「計算力」はつかない。小学校算数において、計算力をつけておくことがいかに大事かを示唆している事実とも言えます。

ご自身も灘中学・灘高校から国立大学医学部に進学された方が、自身の勉強体験を振り返り
計算系の塾で小学3年生のころまでに高校1年くらいの範囲まで計算の範囲を勉強した。その後、小学4年生からは灘中受験のため難易度の高い思考力が問われる私立中学受験準備の問題を勉強した。というのは
上記の内容からしても、理にかなっているとも言えます。

計算力は、練習すればどんな生徒も確実に上がります。
ただし、計算力だけをつけることを目的に勉強すると、2020年大学入試改革に対応した
思考力を要する問題には、まったく歯が立ちません。

目的ではなく、数学の能力の重要な一部として、
意識して計画的に「計算力」を養うことの
重要性を、塾の現場で強く感じています。

ほとんどの保護者の方が、その事実を知らないので、今回の基礎学「数学」をキッカケとして改めて紹介しました。
衣笠

 

 

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親セミナーも手がける。