2012/11/18 (日) - ブログ

自分の長所を10個言ってください

 進路相談などで三者面談するとき、面談している生徒に「自分の長所を10個言ってみて」ということがあります。勉強に悩んでいる生徒の中には、「長所はありません」とはっきり言う人もいるし、2個ぐらいで沈黙する生徒も多い。成績上位30%~40%の生徒でも、衣笠がいろいろアドバイスしても、10個あげるのに30分かかるのは普通です。


勉強が苦手な生徒、成績上位70%くらい(100人中70番くらい)の生徒は大抵60分以上かかります。その間衣笠は、生徒を見守りながら「沈黙」を大切にします。生徒が意識を内に向けて、内なる自分と対話しながら自分の納得する

「長所」を探しているときは、じっと待ってあげます。 10分間の間生徒が一言も発しなくても、自分で長所を探している間は、静かにじっと待ってあげます。

7個、8個くらいになったころには、行き詰ることも多いのでアドバイスもします。

「今まで、両親とか先生に褒められたことはないかな」「ピーマンが食べられなんていうのも立派な長所だよ」 生徒が自分で考えることを邪魔しないように、生徒が内に秘めている長所(自信)を引き出すように、気を付けながら進めていきます。自分の長所が10個書きあがるころには、ほとんどの生徒は本当にうれしそうな顔をします。

これだけでも効果はありますが、そのままにしておくと勿体ないので毎日今決めた長所10個を紙に書くことを宿題とします。毎日同じことを書く必要はありません。自分の納得する10個を書けば効果は十分あります。これを続けていると、自の長所が2分で余裕をもって10個書けるようになります。

    なんか成長したっていう感じがしませんか?

 

 これを書きながら、数年前自分の長所に「ニンジンが食べられる」「フルートがふける」「毎日お手伝いをしている」と書いた内容を毎日報告してくれた女の子のことを思い出しました。


最後に、ちょっと付け足しのエピソード。授業開始時間がきて、どうしても時間がなくなって、長所が5個しか上げられない段階であとは同席したお母さんに続きをお願いしたことがありました。次の授業の時、残り5つをうめて長所10個を書いた紙を生徒は持ってきました。衣笠は、それをもう一度目の前で別の紙に書き写すように言ってみました。

すると生徒は、それを嫌がり「これはお母さんが決めて書いたものだから」と言った。つまり、お母さんが勝手に決めたので、自分の長所と認めないということ。


衣笠自身、二人の子供の親ですが、愛情を感じるあまり自分も自分の子供に対して押しつけがましくなっているんだろうなあと日頃の態度を反省させてもらえた出来事でした。

                                          衣笠





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