2013/01/18 (金) - ブログ

失敗しないものの見方 NO2

 失敗しないものの見方の2番目は「本質を見る」です。

「本質」という言葉の意味は、哲学的なものも入れると、多岐にわたると思います。

ここでは、「あるものをそのものとして成り立たせているそれ独自の性質」と考えたいと思います。

椅子(いす)には、いろいろな特徴の椅子があると思いますが、座ることのできない椅子というのは

一般的に椅子でなくなってしまいます。ですから、この場合「座ることができるもの」というのが椅子の本質と考えます。

 さてそこで、受験勉強の「本質」は何かと考えてみましょう。それは「入試に合格するための勉強」ということになります。入試の合格を目指さない勉強は、受験勉強とは言えません。、「入試に合格する」ことを目指さないのであれば、単なる勉強になり「受験勉強」ではありません。また、学校の指導の目的は、在籍中学生全員に高校で学ぶ機会を与えてあげることですが、塾の使命は、全員を第一志望校に合格させることです。塾という業界のプロである以上、自分たちがどれだけ努力したなど問題ではなく、塾生を第一志望校に合格させる。その約束を果たす。これが学習塾での指導の「本質」です。

(講師が、大人が努力するのは、あたり前ですから)

 上記目標の達成のために深く考えていくと、当然教室で教えるだけでなく、生徒の自宅学習や日常生活まで注意を与えることになります。たとえば、規則正しい生活を送るというのは、どういうことか→

まず、起床時間、就寝時間を一定にすること。勉強の調子が最高に盛り上がっているとき、就寝時間になったときどうするか。塾の答えは、はっきりしていて、「予定通り就寝しなさい」です。その日の調子で決めるのではなく、一週間、一か月単位で自分にベストの勉強、生活パターンを構築して、それを何があっても集中してやり抜けば、成績は勝手に上がっていきます。

 これを、突き詰めていったのが、成績UPのための3つの約束。①勉強日記、②お手伝い、③イメージトレーニングです。最初は、強制します。しかし、スパルタ的な強制には限界があります。親しいスポーツ指導者のK先生は、高校のソフトボール部で弱体チームを、徹底したスパルタ指導で全国3位にまでしました。しかし、敗退した試合で当時のエース投手が、自らのミスで負けた試合の敗因を他の選手のせいにして、責任放棄した姿を見て、スパルタ的強制の「害」を強く感じたとのことです。つまり、スパルタで試合に勝っても、生徒のためにはならないと。

 試験当日は、生徒は一人で試験に向かい合わなくてはなりません。一科目たった45分(55分)の試験の中に、焦り、絶望、希望、安堵等あらゆる精神状態が生まれます。そのドラマを確実にハッピーエンドに終わらせなければなりません。そのためにも、日頃から、生徒には

 

自分で考え、自分で決めて、自分でやり抜くこと が大切だと指導します。


その上で、指導者は愛情もって、生徒が「 自らの力でやり抜く 」機会を与えていかなければならないと考えています。

塾の指導の「本質」は、塾生全員を第一志望校に合格させること。

塾講師である限り、この現実からは絶対目をそらせてはならないと思います。

失敗しないものの見方 → 本質を見る

                                                       衣笠                                                       

—–