2013/02/12 (火) - ブログ

ボクシングと授業の共通点

ボクシングが好きです。

時間があるときに時々、UTUBEなどにアップされている試合を見ます。

一発のパンチでKOで決着がついた試合は、そのシーンを何十回も繰り返してみます

なぜそのパンチが、あたったのか。なぜ敗者はそのパンチを避けられなかったのか。

KOパンチの前後15秒から20秒くらいを繰り返し繰り返し見ていると、だんだんと

そのパンチが放たれたシーンが流れる動画の中でも止まって見えるようになります。

そして、おぼろげながらそのシーンの理由が理解できたような気になります。


大学生の時、沢木耕太郎さんが書いた「敗れざる者」というノンフィクションを読みました。輪島功一選手が柳済斗から世界タイトルを奪取する過程を同行取材をして詳細に記したものです。あまりの感動に内容を暗記してしまうほど繰り返し読みました。

(最高に感動した本は、自分のノートに感動した部分を書き写します。なぜそんなに感動したのか理由を探りながら)

その他、ボクシングマガジンなど専門書も時々読みます。試合での一つ一つのパンチを解説を読んで、それを放った選手や対戦相手の気持ちを想像しながら。

以前新聞記者をしていた時、田辺清さんを取材したことがありました。

田辺さんは、ローマオリンピックで銅メダルを取りプロ転向。ノンタイトルで当時の世界チャンピオンを破り挑戦権を獲得。 タイトルマッチ直前に右目を網膜剥離し、失明してプロ無敗で引退した「悲運の天才ボクサー」です。田辺さんから、プロボクサーがいかに努力をしているか、その一端を直接お聞きすることが出来ました。

プロ選手の内情を知れば知るほど、どの選手にも敬意を払い、優しくなります。勝者だけでなく、敗者もまた心から素晴らしいと思えるようになります。


ある著名な文化人・作家はボクシングの本格的な練習を始めて3年間は一切試合を許されませんでした。それは、不十分な鍛錬で試合をすると命の危険があるから。


また、ボクシングが好きな大きな理由の一つは、ボクシングが「美しい」と思えるからです。

ボクシングの美しさは 勝利という目標に向かって鍛え上げられた、精神と肉体の 機能美 純粋な魂 

戦う恐怖とともに、嫌いでもない相手を、時に死に追いやるかもしれないことに関する煩悶とそれを乗り越えた勇気。


新幹線開発の父、三木忠直は新幹線開発に苦しんでいた部下に言います。

「美しいものを作れ。そうすれば解決する」

 授業で生徒を伸ばすということが、自分ができるほぼ唯一の社会貢献と考えていますので、自分なりに悩みます。

どうすれば、生徒の成績をもっと上げられるのか。A君は前回成績がよかったのに、なぜ今回は下がってしまったのか。塾の授業の何が悪かったのか。A君の自宅学習が不十分だったのか。それは塾で指導できたのではないか。すべての責任をとりあえず自分で背負って、生徒一人一人の成績について原因を求め見つめます。その探究心を深めるためにボクシングの観戦も役立っているような気がしています。


伸びようとして集中する集団にただよう、静かで透明感に満ちた熱気が好きです。

人生を生きていく自信と勇気を与えられるくらいその生徒の精神力をも含めた人間力を伸ばす塾に憧れます。


どの生徒も本気になる、自分の求める「美しい」授業を目指して、これからも自分なりに研究・研鑽していきたいと思います。


今年も中3生、26名全員を合格させます。

                                                       衣笠

今日は、中1・中2の基礎学力テスト本番。

これから、高校入試本番、学年末テストと過密日程。

指導に全力を尽くすため、中3生の入試前最後の授業(3月9日)が終わるまで

しばらく、ブログ更新をお休みします。

こんな自分勝手な文章を読んでくださった方に心からお礼を申し上げます。

ありがとうございます。

                                          衣笠

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