城東・城南・城ノ内・徳島北高 受験専門塾
碩学ゼミナールの衣笠です
2月13日に実施された、県下統一基礎学力テスト・中2「数学」について分析します。
総合的な難易度としては例年より高いと感じます。ただ、3番の「連立方程式」は典型的な人数・割合
の問題です。これと同じ問題が、今年の中2の数学演習にも入っており、基礎学力テストでは基本問
題といえます。
4番の図形・証明問題の(2)は、一つの頂点を共有する大小2つの正三角形で、三角形の合同を
証明する問題。これも頻出問題で、中2の基礎学でも24年度の5番に出題されています。ま
た、中3の基礎学1回でも、よく見かける問題です。たとえば、去年の平成26年の5番の証明問題や
平成24年の4番 はこれとほぼ同じ問題です。これらの問題の中の角度を求める問題は、内角と外角
の関係を使いますが、今回の4番の(3)は、合同でない三角形の内角の和180度を使う問題でした。
この4番に関して言えば、(2)の「証明」は多くの塾生が正解していますが、(3)の角度を求める問題は
正解率が低かったようです。
確実に90点を取るために、問題となるのが2番の規則性の問題と5番の一次関数の問題です。
「規則性の問題」は、1段目・1の2乗、2段目・2の2乗、3段目・3の2乗…となっている問題です。
(1)は単純な形なので気づくことができると思います。(塾生の正解率も高かったようです)
ただ、(2)は、手元にある、かなり難易度の高い問題集にも類題は見つけられませんでした。碩学ゼミ
ナールでは、規則性の問題を練習用に76題準備していますが、その中の過去の鹿児島県入試の問題
とよく似ていました。ただ、中2の2月時点で、今回の4番の(2)の問題を解けるようにするには、かなり
早くから入試問題を意識した演習が必要になると思います。
ちなみに、碩学ゼミナールでは、このタイプの問題は春期講習でトレーニングする予定でした。たとえ
ば、中3の基礎学第1回の平成23年4番の問題は入試問題を数多く解きこんでおかないと解けない問
題なので、中3の夏には入試問題を徹底演習する予定です。
今回の2番の(3)は、普通に問題の指示通り表を作って考えれば、よくある一次関数の形になってくる
ので、取り立てて論評する問題でもないのですが、(2)が解けなかったショックで、実力を出せていない
生徒もいました。
最後に、一次関数の問題ですが、徳島県の場合基礎学力テストで過去に「水槽」のパターンの出題が
あまりなく、4番(4)は中2の問題としては、ハイレベルな問題と感じました。これとほぼ同じ問題は、過去
に長野県入試で出題されています。一次関数の「水槽」の問題で、ブロックなどで底面積が変わ
り、水面の高さの上がる割合が変化する問題は、かなり難易度が高い問題集の章末問題に掲載されて
います。今回の3番を見ると(1)(2)は基本、(3)も高さ25センチをY=25とし、(2)に代入すればよいだ
けの問題です。最後の(4)は、グラフの傾きから、それぞれの底面積を出して、その差からブロックの底
面積を計算して体積を求める問題で、先にも書きましたように現時点では難易度が高いといえます。
結局、100点を目指す生徒にとっては、2番(2)、4番(3)、5番(4)が他の問題と比べてハイレベルと
なっています。
その結果、残念なことに塾生の数学得点トップも88点にとどまってしまい、84点、80点と多数の80点台
の生徒が出た結果となりました。
今回の問題を見て、今後、数学はより難易度の高い問題を、より早い時期に学習しなければ基礎学力
テスト100点は達成できないことがわかりました。今回の結果は、塾としての反省材料でもあり、この経験
を必ず今後の指導に役立てたいと思います。
(了)
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