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受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。
塾長・衣笠が第3回基礎学力テスト「社会」の難易度と傾向分析を書いたので紹介します。
2026年1月9日実施
第3回:基礎学分析
【中3:社会】
塾長 衣笠邦夫
全体として、第1回・第2回と比べて明らかに難易度が高く、各事項の「内容理解」を深く問う問題が多く出題されていました。基礎学第3回にふさわしい、本格的で質の高い良問だったと言えます。
特に、地理の「北海道の雪対策」や「時差」の問題、公民の「裁判員制度」は、過去の基礎学第3回の中でも、難易度が高い部類に入る問題でした。
今回も第1回・第2回と同様に、問題を
A:基礎レベル
B:標準レベル
C:ハイレベル
の3段階に分けて分析しています。
目安として、
A問題で60〜70点、
B問題まで取れて80点前後、
C問題まで含めて90点以上、
を狙える構成です。
第3回は全47問で、
A問題:27問
B問題:13問
C問題:6問
という内訳でした。
(C問題の6問は第2回と同じ数です)
このA問題27問を確実に取ることができれば、残りの問題で10〜15点取るだけでも、60〜70点は十分に到達可能です。
A問題は社会の「土台」となる基本問題です。
まずは1冊の基本問題集を決め、それを繰り返し復習し、完全に仕上げること。それに全力を注げば、60点前後は安定して取れるようになります。
分野別に見ると、
地理:A8問・B4問・C3問
歴史:A8問・B5問・C2問
公民:A11問・B4問・C1問
という構成でした。
全体的に、第2回よりもかなり難易度が上がっています。A問題に分類した中にも、B問題と迷うようなものが多く含まれていました。また、今回はC問題の難易度が高く、上位層の得点が伸びにくい設計だったと言えます。
ここから、特徴的な問題をいくつか見ていきます。
【1】地図中のB国(アメリカ合衆国)について、正しい記述をすべて選ぶ問題。
正しいものを「すべて選ぶ」という形式自体が難易度を上げています。
イの「世界の食糧庫」と、エの「大量生産・大量消費の生活様式」は比較的選びやすいでしょう。
一方、ウの「アフリカ系の人々が全体の7割」は明らかに誤り。
アの農業分布については、西経100度以西と以東が逆になっており誤りです。アメリカ農業は頻出ですが、地図イメージが頭に入っていないと迷いやすい問題でした。
C問題と判断できます。
続く時差の問題もC問題です。成田からサンパウロまでの移動に加え、カタールでの待ち時間5時間を含めて、11時間+5時間+15時間=31時間。
これを日付と時刻に変換する際に、7月26日午後5時と正しく処理できたかどうかで、大きく差が出たと思います。
【2】北海道の写真から「雪対策」を2点読み取る記述問題。
防雪柵や矢羽根(道路標識)を答える必要があり、特に「防雪柵」は難易度が高いポイントでした。過去問より一段レベルが上がっており、C問題です。
地形図の問題はB問題ですが、内容的にはC寄りのBです。交番と警察署、小中学校と高等学校の地図記号の違いなど、細部まで正確に理解していないと落としやすい問題でした。どちらかというとC寄りのB問題と判定します。
【3】歴史の並び替え問題。
重要年号30に含まれるものが多い中で、北条時宗だけが暗記対象外。元寇の時の執権という知識を活かせれば解けますが、単純暗記では比較的難しいため、A寄りのB問題としました。
【4】自由民権運動の正誤選択問題。
正解の数が示されていない形式は、それだけで難易度が上がります。
板垣退助、秩父事件、伊藤博文と大隈重信の混同など、理解が浅いと迷いやすい内容でした。C問題です。
【5】(5)黙秘権の問題は、用語と人権の分類を両方正しく答える必要があり、完答で初めて正解となるためB問題。
(6)裁判員制度の問題は、過去の基礎学の中でも最難関レベルです。
特に「18歳以上」への改正(2022年4月1日施行)は、教科書の資料欄にしか載っておらず、昨年までの教科書では20歳以上とされていました。
ここまで正確に押さえていた生徒は多くなかったと思います。
間違いなくC問題です。
【6】(3)公共料金の問題。
「公衆浴場入浴料」と「携帯電話料金」で迷った生徒は多かったでしょう。感覚的には携帯電話の方が生活必需ですが、法律上の公共料金は公衆浴場です。ここは知識と感覚のズレを突く良問でした。
総じて、今年の第3回は例年以上に難問が多く、基本事項を暗記するだけでなく、「意味を説明できるレベル」まで理解していないと、90点以上はかなり難しい構成でした。
上位層は点数が伸びにくく、一方で、基礎学5科目300点前後の生徒にとっては、例年並みの標準的な難易度だったとも言えます。
余計な枝葉にとらわれず、各分野の語句や出来事の「本質」を考えさせる、基礎学第3回にふさわしい、良質な問題だったと評価しています。
碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校を経て、立命館大学経済学部を卒業。
大学卒業後は「保険毎日新聞」に記者として入社し、報道の現場で社会の現実を見つめる日々を送る。
その後、地元に戻り、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長を歴任。香川県下7校舎の統括責任者として、多くの生徒の進路指導に携わってきた。
現在も毎朝、水を2杯飲み、5分間の瞑想と8分間の感謝日記、
軽い筋トレで心と身体を整えることが日課となっている。
科学・医学・教育に関する専門書を好んで読み、授業計画では思春期心理学や実証的な教育実践の論文を積極的に取り入れている。
どれだけ経験を重ねても、学びを止めた瞬間に傲慢が生まれる。
それが生徒の信頼を失うことにつながると、常に自戒している。
また、「どれほど立派な授業をしても、生徒が本当に成長しなければ価値がない」との考えをもつ。
だからこそ、入塾した生徒一人ひとりに真摯に向き合い、
保護者のご期待にも、誠実に応え続けることを自身の使命としている。
座右の銘は、「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」。
趣味は読書と野球観戦。家族とともに、辛口カレーライスをこよなく愛す。
元認定教育コーチ、青少年育成協会元研究員。母親向けの子育てセミナーの講師も手がける。