2020/11/27 (金) - ブログ

基礎学2回「理科」問題分析!

城東高校・徳島市立高校理数科

県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)

 受験專門塾

    碩学ゼミナールの衣笠です。

 

碩学ゼミナール 数学・理科責任者の川真田が第2回基礎学力テスト

「理科」の問題分析をしたので紹介します。

 

2020年11月18日実施

第2回:基礎学分析

【中3:理科】

理科責任者 川真田渉

第2回の理科は、中3範囲は、生物分野(発生、遺伝)とイオンが酸・アルカリまでだったので、出るとすれば、遺伝と電気分解か電池が出そうなことは多くの人が予想できたのではないでしょうか?また、浮力は基礎学力テストでの出題が久しぶりで、油断していた人も少なくないでしょう。

しかし、全体としての難易度は高くなく、標準的な問題が多かったです。浮力の問題がやや難しいともいえますが、浮力の原理をきちんと理解しておけば、十分対応できた問題です。

平均点も高かったのではないかと思います。

 

今年の基礎学第1回の難易度が100とすれば、第2回は85といったところでしょうか?

なので、第2回で点が取れたとしても、問題がやさしめなので、理科の実力が上がったと勘違いをしないよう、気を引き締めて第3回に向けて学習を深めていって欲しいと思います。

 

個々に問題を分析していきます。

 

大問1は血液循環の問題でした。

基本的な問題で、探求の理科レベルです。この問題で点を落とした人は、この単元の一問一答をもう一度徹底的にやる必要ありです。(3)の問題分の特徴をもつ血液が流れる血管を選ぶ問題もよく出る問題です。できなかった人は要復習です。

 

大問2は火山に関する問題でした。

これも標準的な問題です。探求の理科や普通のワーク類で出てくるレベルの問題です。マグマのねばりけと火山の形の関係は、基本中の基本です。あと(2)の火山の形とあてはまる火山の名前の関係は、頻出問題なので、ゴロ合わせ等を使ってしっかり暗記しておきましょう。

 

大問3は溶解度の問題でした。

数年前に基礎学に出題された溶解度の問題とは比べものにならない位、やさしい問題です。溶解度曲線の見方は天気の変化の単元の飽和水蒸気量曲線と同じ考え方なので、苦手な人は、わかるまできちんと勉強しておかないと両方で点を落とすことになります。

ただテスト対策として、よく出るミョウバン、塩化ナトリウム、硝酸カリウムあたりはグラフの形をある程度覚えておけば、どのグラフがどの物質かを特定するとき便利かもしれません。

 

大問4は発熱量についての問題でした。

電力=電流×電圧・・・?、発熱量=電力×秒・・・?

がわかっていれば、X?Zの電流が?で求まり、オームの法則からX?Zの抵抗が求まるので、計算問題としては容易な問題です。(4)は表1と上記の計算で求まった電流、抵抗、電力、発熱量の値から判断できます。

 

大問5は遺伝に関する問題でした。

これも探求の理科レベルの、遺伝の問題としてはかなり簡単な問題です。メンデルの遺伝の子の代までの遺伝子型の図が書ければ、余裕で対応できる問題です。

 

大問6は湿度に関する計算問題でした。

大問7もそうですが、最近の理科の傾向として、こういう対話形式の問題が増えています。文章をしっかり読んで、今まで学習してきたことに落とし込んでいく読解力が必要です。

ただ、大問6も大問7もそんなに難しい問題ではないので、この問題に関してはそこまでの読解力は必要としないです。

 

大問6については、「18℃のときにくもりはじめた」とあるので、18℃が露点で、18℃のときの飽和水蒸気量が現在の水蒸気量15.4gになることがわかれば解けたのではと思います。同様に表2から、8時、10時、12時、14時の現在の水蒸気量がわかるので、各時刻の湿度も求まります。

 

大問7は電池に関する問題でした。

電池は、亜鉛板が溶けて亜鉛イオンになり、電子を2個離す→この電子2個が銅板に移動し、水溶液中の水素イオン2個とそれぞれ結びつき水素原子になり、水素原子2個が結びついて、気体の水素分子になるという一連の流れで暗記するという難しさはありますが、それができている人なら、やさしかったのではないでしょうか?

 

大問8は浮力、水圧の問題でした。

ポイントになるのは図3のグラフの見方で、x=0のところのばねばかりの値から物体A、B、Cの質量がわかります。それがわかれば、ほとんどの問題は対応出来たと思います。あと、浮力=(物体にはたらく重力)?(水中に入れたときのばねばかりの値)で求まること、浮力は物体が押しのける水の体積分の質量分の重力と等しい大きさではたらくこと(物体の体積が200cm3ならその分の水の質量は200gなので、浮力は2N)がわかっていること、浮かんで静止している物体は、重力と浮力がはたらいているにもかかわらず動かないので、重力と浮力がつり合っていることがわかっていれば、(7)も解けたと思います。

 

このように、今年の第2回はここ数年の中でもかなりやさしい部類の問題です。点が取れた人は気を抜かず、さらに難しい問題にもチャレンジするようにしないと第3回が難しければ必ず崩れるし、今回点が取れていない人は、かなり危険信号です。よほど努力しないと、第3回はもちろん入試で必ず理科が足を引っ張ります。

 

第3回へ向けて、各自で課題にしっかり取り組んでいきましょう。

                                   川真田

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴

城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。

毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。

元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親

セミナーも手がける。