城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。
第3回基礎学力テストの「数学」の問題を
理科責任者 川真田が分析したので紹介します。
2025年1月9日実施
第3回:基礎学分析
【中3:数学】
数学責任者 川真田渉
今年の基礎学の数学は、第1回、第2回がまずまずの難易度で、ある程度得点が取れたかと思いますが、この第3回で基礎学の洗礼を浴びた人
が少なくなかったのではないかと思います。川真田の感覚では、普段の基礎学第3回の難易度を100とすれば、今回は130位の難易度の印象で
す。
実際碩学の生徒の数学の平均も第2回より若干下がっています。大問1を除く2?5にそれぞれ難問が含まれていま
した。
個々に問題を分析していきます。
大問1は小問集合の問題でした。
特に変わった問題はありませんでした。間違う可能性があるとすれば、問(5)のyの増加量を求める問題と(7)の有効数字の問題でしょうか?
いずれにしても、今回の大問1で点を落とした人は、高得点を取れなかったのでは?と思います。
大問2は文字式による、数の説明の問題でした。
基本的には、問題文をよく読んで、それに従って文字式やことばを入れていけばできる問題です。
ただ問(3)はいつも成り立つものをすべて選ぶ複数選択の問題で、選択肢の文章の内容を式にしてきちんと考えないと、正しく選べないです。
そういう意味で難しかったかもしれません。
大問3は2次関数の問題でした。
問(1)、(2)はできて当然の問題です。
問(3)の座標を対称移動する問題は、普通はx軸やy軸で対称移動するのが一般的ですが、この問題はy=
ー11の直線で対称移動する問題で、勘違いして間違ってしまった生徒もいました。
問(4)のAP+PBが最短となるときの点Pを求める問題は、一部の難易度の高い問題集にしか載ってないので、やり方を知らなかった人が多かっ
たのではないでしょうか?
碩学で使用している問題集は、これがちゃんと載っているものを使用しているので、多くの生徒ができたようです。しかし、この問題も問(3)
と連動している面があるので、問(3)を直線を軸と勘違いした人は、この問題も間違ってしまったはずです。
ただ、この問題はグラフの問題ですが、中1の作図で基本の考え方は出てきます。そのことを覚えていた人はできたはずです。
大問4は図形の問題でした。
問(1)の相似の証明はできて当然の基本問題です。徳島県の証明問題は他県に比べ、基礎学も入試のそれほど難しくない問題が多いです。とい
うことは、証明の問題が苦手な人は、点が取れる問題をみすみす捨てているということになります。
証明の問題が苦手な人は、まず間違いなく証明の書き方のフォーマットを覚えていないので、書き方が分からない、出てきた図形の性質をす
べてきちんと覚えていないから、事実となる事柄の理由が書けない等が原因です。基本的な証明問題を数多く書く練習をし、形を暗記するこ
とが大事です。
なので、数学も暗記が大事な面があることを理解しておく必要があります。
大問5は2次方程式の利用の問題でした。
おそらく、問題文の意味がよく分からなかった人も多かったのでは?と思います。読解力が必要な問題です。
ロボットAがx分で組み立てた個数とロボットBがまだ組み立ててない個数(要はロボットBが25分で組み立てた個数)が同じ個数であること
がわかれば、問(2)のロボットBが1分間で組み立てられる個数がわかると思います。
しかし、線分図がきちんと書けない人は、問(2)ができても問(3)の立式ができなかったかもしれません。
あと、出てきたxの値が答えではなく、xに25分を足したものが答えになる点も要注意です。
このように、今回の問題は若干難易度が高かったといえると思います。しかし、多くの生徒が取れていないので、得点の割には学年順位は下
がってないかもしれません。なので、悲観的になる必要はないと思いますが、難しかったとはいえ、入試問題ほどは難易度は高くないです
し、大問5以外はめずらしい問題ではありません。
今回できなかった問題は、しっかり復習して入試に備えていきましょう。
以上
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。