2024/05/02 (木) - ブログ

中1「英語」は格差拡大!たいへん危険です。

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

中1生の保護者の方
お世話になっています
4月23日の全国模試の「英語」の問題を見てみてたいへん驚きました。
数年前と、中1「英語」の模試の内容が全く違いました。
4月の模試に選択ではなく
英語のフレーズを暗記して書かせる問題や最後のページには英語読解の問題まで
入っていました(4月のこの時期に!)
難易度が1.5倍に跳ね上がっていました。

これはハッキリと教科書改訂に合わせて「英語」は小5、小6で学習した科目。
中1は【英語学習3年目】との扱いとなっていると感じました。

学校の英語教科書は以前の1.5倍の速さで文法の学習が進みます。
余程気をつけないと知らない間に「英語」が苦手になっている可能性が大です。

以前ご紹介した資料をお示しします。
「英語4技能」を打ち出した学習で、生徒全体の実力は確実に【落ちて】います。
もっと詳しく言うと、一部の上位生の学力は上がって、その他大勢の生徒の学力は
【激しく低下】しています。

【ここから資料です】

文科省の国立教育政策研究所が問題を作成して行われた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が発表されました。
4年ぶりの実施ですが,中学3年生の「英語4技能」の平均正答率がすべての分野で前回調査より下回っているのが気になります。

・聞く力 令和元年度68.3%
⇒令和5年度58.9%
・読む力 令和元年度56.2%
⇒令和5年度51.7%
・書く力 令和元年度46.4%
⇒令和5年度24.1%
・話す力 令和元年度30.8%
⇒令和5年度12.4%

前回と問題は異なるものの、結果報告を見ると
「書く力」、「話す力」の【正解率】の大幅な低下は大きな課題と考えられます。

「話す力」の問題では、5問のうち1問も正答できなかった生徒が6割以上もいたとのことです。
これは「書く力」の低下が「話す力」に悪影響を与えていると考えるのが順当ではないでしょうか?
現在の小学校の英語の教科書は、文法の学習時間を減らして、音を繰り返し聞くことで英語を理解する形式になっています。それが、文法の習得を不完全なままにして、結果として「英作能力」を低下させ、「話す力」の低下にもつながったとの考えも
また
聞く、読む、書くの3技能に関するテストの正解率は、都道府県別にみると、最高値は東京の52%、神奈川と愛知も50%と高い反面、30%
台に落ち込んだ県もあり、【地域格差】が際立っています。
【資料はここまで】

以上の資料から、今まで以上に都道府県の格差が激しくなっているのが分かります。

【以下徳島県と香川県の《大学合格実績》の分析です】

2022年3月⇒2023年3月⇒2024年3月の順に合格人数を表示!
旧帝大の内5大学(東大・京大・北海道大・大阪大・九大)
合格者数!
【徳島県全体】(人口69万4841人)
66名⇒47名⇒67名合格 (1万人中0.96名【合格】)

2022年3月⇒2023年3月⇒2024年3月の順に表示!

旧帝大の内5大学(東大・京大・北海道大・大阪大・九大)
合格者数!
【香川県全体】(人口92万5408人)
127名⇒109名⇒128名合格 (1万人中1.38名【合格】)
【香川県の旧帝大5大学への合格率は
徳島の1.44倍です】

今年の4月に実施された「新入生テスト」は
北島中学は「英語」も含めた5科目で行われて、
5科目の総合点で学年順位がつけられていました。

ただ、多くの中学は(「英語」を除いた)4科目での実施でした。
徳島県の中だけでもこれだけの違いが生まれています。

5月以降の、中1「英語」指導は細心の注意と共に
全国のレベルに取り残されないように進めていきます。
ご理解ご協力をいただければ幸いです。
よろしくお願いします。

令和6年5月2日
碩学ゼミナール 衣笠

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。