城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です
基礎学1回の「理科」の問題を数学・理科責任者、川真田(先生)が分析しましたので
紹介します。
2021年10月6日実施
第1回:基礎学分析
【中3:理科】
理科責任者 川真田渉
今年の第1回の理科は、難問と基本問題がはっきり分かれていました。
生徒からは「大問1~3はスムーズに解けたが、大問4、5で急に難しくなって手こずった。」という声を多く聞きました。
また、今回の大きな特徴として、対話問題が2問出たこと、作図問題が多く出題されたことでしょう。
そんなこともあり、理科で得点が今ひとつ取れなかった人も多かったのではと思います。
個々に問題を分析していきます。
大問1は被子植物に関する問題でした。
基本的な問題で、探求の理科レベルです。この問題は点を稼ぐ問題なので、点を落とした人はあまりに勉強不足です。
大問2は光の屈折に関する問題でした。
これも標準的な問題です。探求の理科や普通のワーク類で出てくるレベルの問題です。
コインが浮き上がって見えるときの作図も出ていますが、よく出る問題なのでできないといけない問題です。
大問3は消化器官に関するの問題でした。
これも探求の理科レベル。できないといけない問題です。
柔毛の利点についての記述問題も定番で丸暗記で対応できる問題なので、できなかった人はきちんと暗記しておきましょう。
大問4は柱状図についての問題でした。
柱状図は、目に見えない地下のようすを立体的に考えなければならず、空間認識能力を必要とするので、なかなか中学生にとってはハードルが高い問題です。
その上今回の問題は対話問題になっていて、長い文章をよく読み、問われていることを理解して答える必要があったので、難しかったかもしれません。
ただ、ひとつひとつきちんと読んでいけば、(5)以外は解いた経験のある問題だと思うので、できなかった人は復習しておきましょう。
(5)は凝灰岩層の標高を柱状図から読み取ることができれば、解ける問題です。
大問5は磁界に関する問題でした。
以前の基礎学第1回で、電気回路の問題でブラックボックスが出たことがありますが、今回は磁界の問題でブラックボックス(問題中ではミステリーボックス)です。
しかも、磁界の問題は電流の流れを見て、磁界の向きを考える問題が一般的で、磁界の向きから電流の向きを考えるのに戸惑ったかもしれません。
電流と磁界の関係をしっかりと理解し、できるようにしておきましょう。
大問6は湿度に関する計算問題でした。
(1)~(4)は標準的な問題です。
(5)の決めた湿度にするには、どれだけ加湿すればよいかを考える問題は一般的に考えると難しい問題です。
しかし基礎学の過去問に似た感じの問題は何度か出題されているので、過去問を解き込んでいればできたのではないかと思います。
大問7は沸点・融点に関する問題でした。
探求の理科に同じパターンの問題が載っています。昔からよくある使い古された問題なので、できなかった人は要復習を!
大問8は炭酸水素ナトリウムの分解の問題でした。
基本問題です。水上置換法の図を書くのが少し目新しいといえば目新しいですが、水上置換法に関わらず、実験装置の図を書かせる問題はたまにあるので、普段から細かいところまで注意して図を見ておきましょう。
水上置換法の場合は、ガラス管の口の位置と試験管内を水で満たしておくという点です。
教科書が変わって初の基礎学でしたが、やはり教科書の内容が増えて難しくなっている分、今後も基礎学は難しくなる可能性があります。
基礎基本を十分身につけ、難問に対応できる力をつけていくようにしましょう。
碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。