2020/04/12 (日) - ブログ

3月・4月の授業と衣笠の授業目標。

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
 受験專門塾
   碩学ゼミナールの衣笠です。

本日保護者の方へ、以下のメールを送りました。

 

保護者の皆様へ
お世話になっています。
コロナウイルスの感染が日本中に広がり、通塾に関しても、いろいろご心配なことと存じます。

3月分の授業に関して原則的な考え方が十分お伝えできていなかったので
改めて書きます。3月第一週(1日から7日)に正式に在籍されていた方の塾都合の休校分は全部補習をします。(期限7月20日まで)

3月8日から21日までの期間に欠席された方には、理由のいかんにかかわらず日割り計算で月謝返金します。

また、学校の再休校が決定した4月7日から28日までの期間に欠席された方も同様に、補習または月謝の返金を実施します。

ただ4月分の欠席は、補習にするか月謝返金にするかは検討中です(決定まで、少しお時間をください)

学校が再休校になる中、塾は平常通り授業を実施していますが、塾の代表として幹部講師に
以下のメールを送信しました。ご紹介します。

 

 

 

幹部講師の方へ
お疲れ様です。新年度にあたり、少し授業について書きます。
塾の授業は、学校と比べてかなり自由度が高いです。

本当に価値有る授業なら、その授業で生徒の成績が上がるなら、
かなり個性的な授業も許されます。

 

ただ、その分責任も大きいです。「授業の質」が悪いと、たちまち塾生の数が減ります。自分が授業をして生徒を増やしたと自慢する講師がいますが、そんなことは当り前です。生徒を増やせない講師は、講師失格ですから。普通の講師というだけです。

ではどんな授業がいい授業でしょうか?「わかりやすい授業」そんなこと当り前ですね。わかりにくい授業なんて害悪です。公害です。

講師が一生懸命授業をして、15人クラスで1名でもわかりにくい生徒がいたら、その講師は素人です。もし、自分のクラスに、一人だけ学力の低い生徒がいて、授業がわかりにくいと言われたら、自らの講師生命の危機を感じて、謝罪するくらいの反省をして当然です。その講師は腕が未熟なのですから。

それが、多くの講師は(自分の未熟さを)生徒のせいにしてしまうから、一流どころか一人前の講師にも成れないのです。

しかし、たとえ「理解できる」授業ができても、そこから実力をつけて、テストの点数を上げるにはまだ距離があります。本当に明確に「成績が上がる」ためには、生徒の意識がガラッと変わらなければなりません。また、保護者の意識も変わらなければなりません。それ以外に大幅な成績UPは望めません。

そのすべての変化を授業だけによって成し得たいと願っています。
目標にさえできないほど遠い目標ですが、今でも真剣に追求しています。ただ、塾が当初より規模が大きくなって、高校部にもかなりの人数が通塾してくれる現在、衣笠の役割は授業以外にも多岐にわたっています。今までのように「社会」以外の科目には時間が使えていません。

ただそれでも、衣笠の授業に対する価値基準は変わっていません。
数学の授業で、中2の「一次関数」を説明して、中1の「正負の数」を説明して、生徒がその内容に感動して涙を流す授業。
その授業を聞いて、授業を体験して、その人の「人生観」が変わる授業。
それが一流の講師の授業です。

このように書くと、また衣笠が大袈裟なことを言うと感じる人がいると思います。一般の方ならしようがないですが、塾の講師の中にも
同じ考えを持つ人がいるかもしれません。

ただ、その人は余程「授業論」を学問として学んでいないか、本当にすごく価値ある授業に出会っていないかだと思います。たぶんそんな人は、本当に凄い一流の授業に出会う努力をしない人なのだと思います。

余程、自ら自戒するか、自己研鑽するか、一流の講師(教師)・教育者の教えを謙虚に学ばない限り、技術は上がっても教務力・生徒の成績を上げる総合力は落ちていってしまいます。

一流の講師は、教室での「授業」だけで、生徒に「希望」と「勇気」と「自信」を与えることができます。

それを信じられない、納得ができない講師は「教育学」という根本の学問の
勉強が足りない講師か、本当の一流の講師に出会う努力をしたことのない講師でしょう。

衣笠は、今でも他の講師と「模擬授業コンテスト」をやってみたいと思っています。例えば、中3数学の「平方根」の分野の最初の説明は、講師の力量(実力)が如実に出るところです。
他の何人かの講師に生徒役になってもらって、採点してもらう。
授業はVTRに撮って、後程、それを見ながら参加者全員で勉強会を実施するなど、今でもやる気満々です。
数学、英語、国語、社会なら1日もらえれば、すぐにでもできます。理科も、どうしてもというなら、3日準備すればできます。

例えば、今、塾の講師をしている人の中で、自分の黒板講義・授業を
20回以上VTRに撮って研究したという講師は何人いるでしょうか。

衣笠の場合、自分の授業を20日分VTRで撮って、見た頃から、自分の中に「生徒から」の「視線・視点」が新たに生まれたことがはっきりと意識出来ました。

数学の授業で、中2の「一次関数」を説明して、中1の「正負の数」を説明して、生徒がその内容に感動して涙を流す授業。
その授業を聞いて、授業を体験して、その人の「人生観」が変わる授業。
それが一流の授業の基準であるという考えを抱いたまま講師生命を終えたいと思います。

理想を掲げたまま、自分の力不足に絶望しながら、最後の日まで
前向きに努力して人生を終えられたら最高です。
そのためには、謙虚に、もっと真剣に仕事をしなければならないと
痛感する日々です。
          

                                               令和2年4月11日
                碩学ゼミナール 衣笠

 

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親セミナーも手がける。