2020/01/19 (日) - ブログ

第3回基礎学「社会」歴史・分析!

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

 

第3回基礎学「社会」分析!
「歴史」について分析します。

3番は、弥生時代から江戸時代までです。
3番(1)の邪馬台国が書かれていた歴史書
これは「魏志倭人伝」でA問題。小学生の問題集にも
載っていたりします。

(2)7世紀に朝鮮半島を統一した国、新羅。よく出る問題ですが朝鮮半島の問題で、答えにくい生徒もいると感じたのでAB問題。ただ、普通に一問一答にも出てくるので正解してほしい。

(3)聖徳太子の時代の中国は隋。平清盛の貿易相手国は宋。
実はこの平清盛は、基礎学3回で頻出で何度も出ています。
授業でも絶対重要と何度も解説しました。両方ともA問題

(4)これは新しい形です。まず、年表から奈良時代が示され、五弦の琵琶の写真が与えられます。これから大陸文化の影響をうけた理由を答えさせる問題。まず日本の奈良時代は
中国の唐と生徒が判断する。その後、都は長安と暗記しているて、その長安という都の名前を使って記述問題にこたえる問題。教科書の本文にもある内容ですが、3段階に理解を重ねるのでBC問題としました。

(4)は「浄土の教え」の背景を答えさせる問題。同じ平安時代なので、アの空海の時代を選んで間違えた生徒もいるようです。ただし塾では、空海の真言宗は9世紀初めの成立。この時期(年代)は、テストの急所で出ると繰り返し繰り返し伝えているので、選ばない。浄土と阿弥陀仏の関係性は
授業で何度も強調しているので、塾生は自信をもってウと選択できると思う。ただし、問題としては同じ平安時代が選択肢に2つあることからもB問題とします。

(6)~(8)は単純な一問一答の問題でA問題(正解して当然)

(9)「鎖国」が完成するまでの年代並び替え。これは生徒には難しいと思います。単純に年表暗記を100して覚えても、「天領に禁教令を出す」は入っていないかもしれません。
「日本人の海外渡航を禁止する」も鎖国の前段階とわかる生徒は多いですが、このレベルの並び替えをきちんと解ける生徒は学年トップクラスと考えていいと思います。C問題。

ただ、教科書を見ると掲載ページは、この一連の時間の流れが年表にまとめてあり、選択肢4つも全部本文中に年号が明記されています(教育出版「歴史」P109)。問題作成者は、

このページを見て、年代の並び替えを出しても納得されると判断したのだと考えます。衣笠も以前県下で実施する社会の
模擬試験の問題を作成したことがありますが、難問の場合

よく電話で受験生から実際に出題意図を質問されました。
この問題の場合、この年代は特に時系列が教科書で詳しく扱われているというのが出題意図だと推察されます。

 

次に4番は幕末から東西ドイツ統一まで
4番(1)は産業革命、「原料」「工業製品」という標準的な記述問題で、B問題としました。記述問題は、最重要テーマを20題くらいまず暗記してしまい、他の標準問題は問題に出会う都度暗記して知識を増やしていく形でよいと思います。

4番(2)幕末の貿易品が「生糸」とすぐにわかるべきですが、相手国を「イギリス」か「中国」で迷う生徒がいるかもしれません。ただ、これは基本問題集にも載っている事柄なのでAB問題としました。

(4)の国境の移り変わりは、基礎学では頻出ですが、今回は千島列島を「帰属未定」とする選択肢を入れるなど、生徒に間違いやすい問題となっています。難易度はAB問題ですが4つの地図を見誤っってしまえば知っているのに、間違いを選択してしまう可能性もあります。
問題や選択肢の資料などが見間違いやすいというのは、今回の基礎学「社会」の問題の大きな特徴と言えます。

4番(6)太平洋戦争の講和会議が開かれた都市を答えさせる問題。サンフランシスコ平和条約なので、サンフランシスコです。条約名は知っているのに、答えを別の都市にした生徒が居ました。残念でなりません。本来A問題ですが、意外に間違う生徒もいたのでAB問題とします。

(7)(b)条約の年代を示し、その上で韓国の正式名称を
答えさせる問題。これは以前にも基礎学で出題されました。

ただし、正式名称なので、韓国では得点になりません。大韓民国が正しい答え。正式名称に対応することも含めてB問題としました。今回この4番を解いてみて、例年の基礎学の問題と違うところは、近現代史において、江戸から昭和、平成の時代全体から並び替える問題やどの時代の資料かを問う問題が出題されていませんでした。どちらかというと(本当にどちらかですが)この4番は他の問題に比べて知識問題が多い印象を受けました。

 

 

【付録】
「歴史」の勉強の原点は、一問一答です。碩学ゼミナールでは頻出429問を夏休み中に完全暗記するのが進学クラスの重要な宿題です。次に年号暗記30.それを暗記したら
年号暗記70に進みます。その後「マイクリア」などの基礎
問題集の左ページの「歴史のまとめ」ページを暗記して
何度も間違いを復習する。その後教科書を読むと今まで以上にしっかりと頭に入ってきます。基本問題集に載っている
写真・資料は順次暗記していきましょう。実は教科書の情報量はたいへん多いので、最初は基礎問題集から初めて、教科書と見比べて自分の知識の穴を埋めていくほうが達成感があって勉強が順調に進むようです。

(次は「公民」に続きます)

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親セミナーも手がける。