城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。
理科責任者の川真田が今回の基礎学「理科」分析を書きましたので紹介します。
基礎学第三回理科分析
碩学ゼミナール
理科責任者 川真田 渉
はじめに、終了後の生徒から出てきた感想を書くと、「難しかった」という声が大半でした。
川真田が問題入手後、解いてみた感想は「決してできない問題ではない」でした。
では、なぜこんな差が生まれたか。
それは、中学生が間違いやすい問題がてんこ盛りの問題だったからです。決して問題のハードル自体がすごく高かったわけではありませんが、間違いやすい問題が多かっただけに難しく、実際に平均点も従来の基礎学よりずっと低くなってしまったのだと考えます。
あと、2問とも正解して○、3問とも正解して○という問題が、43問中9問ありました。このあたりも平均点が下がった要因だと思われます。
具体的にどの辺が間違いやすい、難しかったか書いていくと、大問1は無脊椎動物の分類に関する問題でしたが、無脊椎動物は脊椎動物と比べ、生徒のなじみが薄く、また区別が難しいものが多いです。出ていた10個の生物はすべて教科書に載っているものばかりでしたが、具体的な動物名とその分類は、教科書に載っているものしか出ないので、わからなかった生物は、再度教科書で確認しておきましょう。
大問2は質量保存の法則に関する問題で、(5)でグラフを書かせる問題がありましたが、実験をしていない点でグラフが折れ曲がるときは間違いやすいので、書き方に注意が必要です。また、この問題が間違うと、連鎖的にその後の(6)、(7)も間違うので気をつける必要があります。ただ、このパターンの問題は、基礎学第3回の過去10年間の問題の中にあったので、10年分の過去問を解いている碩学の生徒たちはできた生徒も多かった生徒も多かったのでは?と思います。
大問3の海岸段丘はあまり出題されないので、チェック不足の人もいたかもしれません。(3)の日本付近のプレート名はごくたまに出題されますが、この問題の場合は選択肢があったので、できた人も多かったかもしれません。
大問4は凸レンズの問題でした。(3)?で、色フィルターを見る方向とスクリーンに映った像を見る方向が反対になるパターンの問題はあまり見かけないので、戸惑った人も多かったと思います。ただ、この点に関しては、普段の授業の中で、川真田が問題文に書かれている、見る方向をきちんと確認するよう指導しているので、その注意点を覚えていた人はできたかと思います。(3)?のレンズの一部を覆うと像はどうなるか?という問題は基礎学によくでているので、間違った人は要確認です。
大問5の塩化銅の電気分解、大問6の細胞分裂の問題は、基本的な問題ですので、ここでしっかり点を稼いでおかないといけません。
大問7の等速直線運動の問題は、(2)の平均の速さのグラフの書き方は、中学生が非常によく間違います。意外に学校ではこういうグラフの書き方をきちんと教えてないことがあり、できたと思って×になっていた人もいるかもしれません。正しい点の打ち方は、0?0.2秒の間の平均の速さなら、0.1秒のところに打たないといけません。なぜなら、0?0.2秒の間のどの瞬間をとらえた速さかわからないので、わからないときは真ん中から書きます(重力の矢印を物体の真ん中から書くのも似たような考え方)。
大問8は日本の四季の天気図に関する問題でしたが、(3)の冬に日本海側に大雪が降る理由の記述が難しかったのでは?と思います。天気の変化の単元は、雲のできかたでもそうですが、いくつかの現象が関連して起こっていることなので、それらを一連の流れで物語のように説明できないとこういった記述問題は書けません。
いかがでしたか?
全体に間違いやすい問題が多く、得点は伸び悩んだかと思いますが、決して飛び越えられないハードルではありません。再度よく復習して、入試本番に望むようにしましょう。
(了)
碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、
香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。