城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。
国語のテスト対策ですが、普通の公立中学の場合定期テストの「国語」は暗記です。教科書ワーク(文理出版)などの教科書準拠問題集を解いて、間違った問題に正解を赤ペンで書き込んでその意味を考える。なぜその答えが正解かを他人に説明できるようになれば、実は(確実に)「国語力」が付きます。これは有名で効果的な勉強法の一つです。
ただ、基礎学力テストや高校入試など本格的な問題に対する「国語力」を養成するには不十分といえます。
そこで、高校入試の国語を考えてみますと、大きく分けて
漢字・語句、文法、読解問題、古文・漢文、作文の分野に分かれています。
この中で、勉強法で一番質問の多いのが「読解問題」です。
中3に受験対策としての「国語」を教えてみて痛感するのが生徒の「語彙力」の無さです。ある程度成績上位の生徒でも、語句の意味を問うと簡単に間違えてしまいます。
◎「水くさい」の意味として、(しめっぽい)を選んだり(正解は、「他人のようによそよそしい」)、
◎「やみくもに」やればいいというものではない、の「やみくもに」の意味として(一心不乱に)を選んだりします。(正解は「むやみやたらに」)
実際に、生徒の「語彙力」の無さに接してしまうと、読解テクニックを教える前にこの「語彙力」の向上の必要性を痛感します。
「辞書引き学習法」の提唱者、深谷圭助校長先生が「ことばへの興味・関心が高まっている小学1年生から辞書に親しみ、辞書引き学習を身につけることは、学力向上につながり、辞書を引くことそのものの楽しさを知ることができる」と仰ることの重要性を感じます。
辞書を引くことの楽しさを身に付けるだけで、日頃から正確な語彙が養われると思います。
ただ、中学生となって、限られた時間で「語彙力」を上げるためには、英語の長文読解力を身に付けるために「英単語帳」を暗記するように、「語句」の問題集を勉強することも大きな意味があると思います。
② 中学国語力を伸ばす語彙1700 (シグマベスト) 吉岡 哲 (著)
②中学生のための 語彙力アップ 厳選1000語 単行本 内藤俊昭 (著)などは
語彙力を根底から底上げしたい生徒には最適です。
読解問題を解くときに最も重要な能力は、言葉に対する感性だと感じます。
読書経験の乏しい生徒は、「赤」という漢字を見てもイメージが広がりません。それに引き換え、読書経験が豊かな生徒は「赤」と言う漢字を見て、トマトの赤、夕陽の赤、流れる血液の赤、車両の尾灯の赤、ケイトウの花の赤、鶏の鶏冠(とさか)の赤
など瞬時のうちに語句のイメージが湧き上がるように広がっていきます。
これの語句の感性の豊かさを、衣笠は「国語体力」と(勝手に)呼んでいます。
時々、ご自身のお子様が、たくさん本を読む割には、学校の「国語」の点数がよくないと相談してくださる方がいます。
その方には、サッカーの競技を例にあげて説明します。
サッカー選手には、90分間全力でグランドを駆け回ることができる「体力」とボールを自在に操る「テクニック」が必要だということは理解できます。
たくさん読書をしている人は、サッカーで言う「体力」にあたる「語句の感性」(国語体力)は養われています。ただ、読解技術(テクニック)が不足しているので国語の正解率が上がらないのだろうと推測できます。
ただし、この読解テクニックは1年あれば確実に身に付きます。
ちょっと偉そうで申し訳ないのですが、読書経験が豊かで、読解問題を苦手にしていた塾生は中3の1年間でほぼ全員国語の成績が急上昇しました。
この場合1年有れば十分入試に間に合います。
しかし、恐ろしく手ごわいのが、読書経験が極端に乏しく、もちろん読解テクニックもない生徒です。
この場合「体力」と「テクニック」の両方を1年で教えなければならないので、非常に悪戦苦闘をすることになります。
そのようなことから、保護者の方には「中1、中2までは読書をすることも「国語」の勉強としては十分有効です。」とお伝えしています。
(この項、まだ続きます)
碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。