2022/06/11 (土) - ブログ

「国語講座」受講生の保護者の方へ!

城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

中1・中2の「国語講座」を受講している生徒の保護者の方に
以下のメールを送りました。

お世話になっています
本日、今週水曜日に実施した「難問漢字テスト」の結果を返却しました。
テスト内容は、「蜘蛛」と「石鹸」から1つ選んで書くというもの。

正解だった生徒には、今日「表彰状」を渡しました。宿題でしたが
徳島県の中1・中2生で、突然問われて「蜘蛛」と「石鹸」が書ける生徒は
少ないだろうということでの「表彰状」です。難問漢字を暗記することによって、漢字の覚え方も身に付けてほしいとの願いも込めました。

満点だった生徒には、保護者の方が、是非褒めてあげてください。ほめて褒めて褒めまくってください。お子さんが少々照れる位褒めてあげて良いと思います。
また、
残念ながら、正解でなかった生徒の答案も1か所書き間違えたような些細な間違いでした。保護者の方には、そのミスを指摘するのではなく、まずは「あと一歩」まで書けたことを褒めてあげてください。褒めた後で
一緒に悔しがってあげてください。思春期には共感することが何より
大事です。

生徒に「苦手分野」を克服させるためには、まず良いところを褒めて、エネルギーを生み出すこと。そのあとで、間違いを修正していくことが重要だと考えています。順番を間違えると、特に「苦手分野」は学ぶこと自体が苦痛となってしまいます。その結果学ぶことを断念してしまいます。それを精神論で、説教しても子供は固く心を閉ざしてしまいます。

少し長いですが、有名な児童精神科医の佐々木正美先生の「はじまりは愛着から」(福音館書店)から引用します。
「 《子どもが健全に育っていくために》 子どもが健全な社会的存在として育つには、家庭の内外の環境に、「母性」的なものと「父性」的なもの、両方が必要ということには、異論がないでしょう。
母性的、父性的としたのは、一人親の家庭でも、母親や父親がその両面を子どもに与えることができ、健全に育児をすることが可能だからです。そして、この両面性が本当に大切だということは、子どもの精神保健の臨床を半世紀近くずっとやってきた今、改めて深く実感せずにはいられません。
両親がそろっていても、母性や父性が子どもの心に届いていなければ、健全に育ちません。子どもが心を病むとき、背景に豊かな母性や父性に恵まれることがなかったことが、ほとんどの場合確認できます。
しかも、この母性と父性は、バランスよく働けばいいのではなく、必ず順序よく、子どもの心に届かなくてはなりません。
【母性は安らぎのもと、心のよりどころ】
母性とは、家庭のなかで子どもや家庭を受容、許容、承認する力です。
そのままでいいよという安らぎ、憩い、くつろぎの体験を充分にさせてやるものです。子どもに、包みこまれている安心感や、見守られているという安心感を実感させるものです。
(中略)
(母性と父性は)両者がバランスよく子どもに働きかけることが大事なのはもちろんですが、もっと大切なことがあります。それはまず母性的な養育を充分にしたあと、順次、父性的な、いわばしつけ的な育児をするように心がけること、つまり母性と父性は、バランスより【順序】が大切なのです。
このことは意外と忘れられたり、気づかなかったりするものですが、じつは非常に重要です。
(中略)
どんなことがあっても、そして、子どもの年齢が何歳であっても、乳幼児から少年、思春期の若者まで、必要なら必要なだけ、まず母性を充分に与えること、そしてそのあと順次、徐々に並行して父性が機能していく、そんな育て方をすることが何より重要です。それが子どもたちの社会性の発達や人格の成長に、決定的に影響するからです」

水曜日の「国語講座」は、国語の苦手な生徒に、国語が楽しいと思ってもらって、その後には国語が得意になってもらいたいという願いを込めて開講しました。最初は、お子さんの良いところを、熱意を込めて発見して、正直に、心を込めて、褒めて褒めて褒めまくることから始めたいと考えています。
令和4年6月10日
碩学ゼミナール 衣笠

 

碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。