2022/03/22 (火) - ブログ

【中1】基礎学力テスト【理科】問題分析!

国公立大学・城東高校・難関高校・附属中学
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。

数学・理科責任者の川真田が、中1基礎学理科の問題分析を
書いたので紹介します。

2022年2月16日実施
中1:基礎学分析

【理科】

理科責任者 川真田渉

今年の中1理科の基礎学は、基本問題と難しめが程よく入り交じった良問だと思いました。簡単な問題ばかりで平均点が上がるような問題でもなく、かといって、難問ばかりですごく点が取りにくい訳でもない、きちんと日頃の学習ができていて、しっかり応用問題も練習できている人でないと点が取れなかったのではと思います。

また完答の問題も比較的多かったので、できたように感じていても正解できなかったりしたのではないでしょうか?
それと完答の問題を別々にカウントすると56問あり、問題数も多めで時間的にも苦しかったかもしれません。

個々に問題を分析していきます。

大問1は被子植物の花のつくりに関する問題でした。
いずれも基本問題なので、できなかった人は勉強が足りないといわざるを得ません。ここは点を稼がないといけないところです。

大問2は植物の分類に関する問題でした。
出題形式がフローチャートになっているのが目新しいですが、問題としてはよくあるパターンの問題です。(4)のひげ根を書かせる問題は割とよく出ます。主根と側根を書かせる問題も同じく出ますので、書けるようにしておきましょう。完答の問題も2問あったので、やはり正確に選べるようにしておきたいところです。

大問3は無脊椎動物の分類の問題でした。
教科書が改訂になり、中1では動植物の外観的な特徴と分類を学習するようになり、植物の内部的なことや植物の作用(光合成、呼吸、蒸散等)を学習しなくなったので、今後も中1の基礎学では、動植物の分類の問題が多く出題されるようになるかもしれません。

問題としては基本的な問題ですが、無脊椎動物は種類も多く、区別がつきにくいものも多いので、身近な生物、教科書に出てくる生物については区別できるようにしておきましょう。ただ、ダンゴムシが甲殻類に属することは知らなかった人がおおかったのでは?と思います。

 

大問4は溶解度、質量パーセント濃度に関する問題でした。
溶解度、質量パーセント濃度は中学生が苦手とする単元の一つです。溶解度は飽和水蒸気量と同じく、温度によって変化する値で、中学生にとってイメージが捉えにくい部分があると思います。しかし、基本の計算は引き算するだけなので、グラフの見方に慣れることが大切です。

また質量パーセント濃度は、数学でも食塩水の濃度の問題としてよく出ます。濃度の計算は、要は割合なので、苦手な人は小学校の割合の学習をやり直すことが早道だと思います。
そういう意味で、ここで点を多く落とした人もいたのではないかと思います。

大問5は蒸留に関する問題でした。
ほとんどが基本問題です。ただ、液体の量を2倍にしたり、1/2にしたりしたときにグラフの形がどうなるかを問う問題は基礎学や入試でよく出る問題です。

蒸留と考えると難しいかもしれませんが、水の量がすくないときと多いときで同じように加熱したら、温度の上がり具合がどうなるか考えてみれば、それほど難しくない問題なので、身近な現象で考えてみることも大切です。

大問6は光の屈折に関する問題でした。
光の屈折は、入射角、屈折角に関係なく、必ず空気側の角が大きくなることを理解しておくことが基本です。それがわかっていれば、この問題は基本的な問題です。間違った人は要復習です。

大問7は密度についての問題でした。
密度の問題がグラフで出たときは、まず原点とそれぞれの点を直線で結ぶことが大事です。同一直線上に点があれば同じ物質、傾きが小さいほど密度が小さい等いちいち計算しなくても答えが求められることが多いので、考え方をしっかり身につけておきましょう。

大問8は密度、ばねののび、力の複合問題でした。
今回の中1の問題では一番難しかったと思います。

(1)はXの体積0のときのばねののび分が容器の重さになることがわからないと、この問題は解けません。(2)はばねののびから、比例式を使って体積を求めれることが必要です。

(3)はグラフから、Xの適当な体積を読み取って、そのときののびから質量を求めて密度を計算しなければいけません。(4)はバネが伸びた分だけ垂直抗力が減少することに気をつけて計算することが大切です。

今回の中1理科は難しい問題もありますが、決して特殊な問題ではありません。日頃からいろいろな問題に取り組み、多様な問題に対応できる力をつけていきましょう。

本文終わり

 

 

城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。