城東高校・徳島市立高校理数科
県立上位高校(城南・城ノ内・徳島北高)
受験專門塾
碩学ゼミナールの衣笠です。
【 中1 】基礎学力テストの「数学」の問題を
数学・理科責任者 川真田が分析したので紹介します。
【 中1 】数学・分析!
2022年2月16日実施
数学責任者 川真田渉
今年の中1の数学は、大問1の小問集合の出題形式が例年と少し変わっていたこと、全体としての難易度が高めで、得点を取れなかった人も少なくなかったのではと思います。
その分点の割には、順位は悪くないという感じだったと思います。中1の基礎学数学は、中2の連立方程式の利用、一次関数、図形の証明のような定番の難問が出る単元が少なく、方程式の利用、規則性の問題(文字式)、比例反比例からの難問がよく出ます。
特に規則性の問題は事前によく出る問題パターンを練習していないとできないことが多いです。
個々に問題を分析していきます。
大問1は小問集合の問題でした。
(3)の素数を選ぶ問題は、意外にできない生徒もいます。30くらいまでの素数はスムーズにいえるよう、暗記しておくことは大事です。また(4)の素因数分解に関する問題は、84を素因数分解するとその中に3が1つ入っているので、45の倍数にするには3×5の15をかければよい点が間違いやすいと思います。
(7)は反比例の性質を選ぶ問題でしたが、答えが完答で正解のタイプなので、案外きちんとすべての正解を選べなかったのではと思います。(9)の作図は、回転の中心は2点から等しい距離にあることがわかれば、垂直二等分線の作図とわかると思います。
大問2は図形に関する小問集合の問題でした。
(3)の葉っぱのような部分の面積を求める問題は、小学生のワークにも、やや難しめの問題として出てきます(小学校はπは使いませんが)。碩学ゼミナールでは事前に授業で練習させていたので、ほとんどの生徒ができたようです。
大問3は方程式の利用の問題でした。
この商品のまとめ売りの問題は、連立方程式の利用の入試問題などでは出題されたことがあります。落ち着いて問題文を読んで、式を作っていけばできないレベルの問題ではないですが、中1には難しかったかもしれません。(3)の利益を出せるかどうかの問題は、品物の仕入れ値、利益、売値などの関係をきちんと理解していないと難しかったと思います。
ましてや記述で理由を書く必要があったことから考えると、利益が出ないことがわかったとしても、うまく理由が書けなかったかもと思われます。最近、数学でもこういう記述タイプの問題が出題されることが多くなっています。普段から単に問題が解けるだけでなく、説明ができるように書くトレーニングをしておく必要性があるでしょう。
大問4は比例反比例の問題でした。
(1)、(2)はできた人も多かったと思います。(3)の△ABPの面積が48になるときのPの座標を求める問題は、三角形の面積をy軸で分割して考える必要があり、事前に類題をこなしてなければ難しいかもしれません。しかし、中2の一次関数の問題では、普通に出てくるパターンなので、今回できなかった人は、例年へ向けてしっかり復習することが必要です。
大問5は規則性の問題でした。
中1の基礎学では、規則性の難問が出題されることが多く、過去問でも何度か出題されていました。考え方としては、徳島県入試の過去問であった駐車場の区画を書く連立方程式の利用の問題と似ています。もう少しいえば、小学校で習う人文字の考え方ともいえます。やはり中学校の数学では、小学校の算数の考え方がベースになる問題も数多くあります。
小学校の学習を軽視していた人は、今からでもやり直せば、中3になるときに成績の伸びが違います。実際、碩学ゼミナールでも中2のときに小学5、6年の算数の内容を本気でやり直して、中3で数学の成績がグッと伸びた生徒がいました。
このように今年の中1の問題は、難易度が高く、点が取れなかった人も多いと思います。しかし、逆にいえば数学は中2で内容の難易度が急激にアップします。この悔しさをバネにして、中2の学習へ向けてしっかり復習をするようにしましょう。
碩学ゼミナール塾長・衣笠 経歴
城西中学・城北高校・立命館大学経済学部卒 / 保険毎日新聞に記者として入社 / 帰省後、県内大手進学塾にて本部長・教務部長・校舎長、香川7校舎統括責任者。家族(嫁、長女、長男、母)をこよなく愛する。
毎日一人ひとり全員とあいさつをした後、父のお仏壇に手を合わせるのが日課。趣味は読書と野球観戦。好きな食べ物は辛口カレーライス。
元認定教育コーチ・青少年育成協会元研究員・子育てに関しての母親
セミナーも手がける。