2013/11/09 (土) - ブログ

母の三つの教えと碩学ゼミナール ①

 私の母は、私が5歳の時に急病で父を亡くし、その後は一人で兄と私を育ててくれました。

今年、80歳を迎えましたが、いまも元気で暮らしています。

とくに学問も、とりたてた知識も無い母ですが、真面目に生きて困った人には特に優しかったので

好きでした。


その母には、三つの口ぐせがありました。


一つは、「とにかく本を読みなさい」ということ。

自分では、ほとんど本を読まないのですが、私の顔を見ると本を読みなさいと言っていました。

またちゃんとした本なら、お金を出してあげるから本屋で買ってきなさいと言ってくれていました。


小学校時代の私は、本をほとんど読まなかったのですが、中学に行ってから読書量が急激に増えました。

今でも本に囲まれていると、本当に心が休まります。これは、無意識に本に囲まれた空間に母の自分への愛情を感じているからかもしれません。


前の塾に努めていた二十年間は、だいたい月に二日程度の休日でしたが、長女、長男と嫁と家族4人で一番出かけたところが図書館でした。みんなで文化の森に行って、図書館に寄って裏山で遊んで帰りに家族で食事をするのが我が家の休日黄金パターンでした。


二つ目は、「とにかく野菜を食べなさい」ということ。

徳島は、全国でも野菜摂取量が最低レベルであることはよく知られています。その結果、糖尿病の発症率は全国トップクラス。ただ、自分は母の口ぐせのおかげか、野菜を食べないと心が落ちつきません。単身赴任で高松で暮らした7年間も、いろいろ工夫して野菜は欠かさず食べていました。

そのおかげか、かなり乱暴な生活を送っても、今までに一度も一週間以上欠勤するような病気にはかかったことがありません。


三つ目は、「自分に厳しくしてくれる人、自分を叱ってくれる人に感謝しなさい」ということでした。

お前のことを大事だと思ってくれているから、叱ってくれるんだ。そんなもの普通は、馬鹿にするか無視するかのどちらかだよ。叱ってくれることに感謝しなさい」

人一倍生意気で、なにかと筋を通さないと気がすまない自分ですが、人生を踏み外すような大きな失敗をしないですんだのは、この母の口ぐせのおかげかもしれません


今振り返っても、母の三つの口ぐせは、自分の人生を底からしっかり支えてくれたような気がします。

心から感謝しています。




碩学ゼミナールで、自分が、特に中3生に伝える三つの教えを次回紹介したいと思います。





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